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『おじさん、風船って?』
毛利「これ見てみろ!まず暗号文の最初のビッグベンから出発して、2行目のエレファント&キャッスル駅を通り、3行目のシティーホールへ行く...
そしてテムズ川を渡って4行目のガーキンを経由し、5行目の聖ブライド教会を通過して...再び6行目のビッグベンに戻る...んで、最後の行のマイセンの店があるウォルトン通りまで線をつければ__」
バサッ!とペンで線がなぞられた地図を見せてきた。
毛利「風船にそっくりじゃねーか!暗号文にビッグベンが2回出てきたのは、暗号文が示す場所をその順番に線で繋げって事だったんだよ!!」
コナン(!これは...、まさか...!!)
蘭「って言うかそれ、風船ってより...」
「『テニスラケット!!』」
私とコナン君の上がった声が被る。
毛利「え?風船じゃないの??」
博士「確かに少々歪じゃが、ラケットにも見えるのォ...」
『つーか待てよ、ここロンドンでテニスって言ったらウィンブルドンしかねーぞ...』
蘭「!ミネルバさん今日の2時から決勝だよ!?」
博士「じゃが、ウィンブルドンは違うんじゃなかったか?」
コナン「犯人があの暗号文を渡した子供たち全員に、「君の目の前で人が死ぬ」って言ってたんなら違うと思ってたんだけど...警察が、まだ大量殺人の起こる事を警戒していない事を踏まえると」
『その言葉はアポロ君だけに言ってたんだよ。他のガキ共に暗号文渡したのは捜査撹乱のフェイク...つまりアポロ君の目の前で人が死ぬって事は、ウィンブルドン女子シングルスの決勝が犯人の狙いだろうな...。』
毛利「し、しかし何でウィンブルドンなんだ??」
『多分、ブックメーカーだよ。』
コナン君と共に椅子に座って、PCで調べ上げる。
コナン「ハーデスの母親が亡くなったのは去年の7月...ハーデスはその1ヶ月前にブックメーカーで何かの試合に賭けて外したみたい」
蘭「そーいえば、去年の全仏でミネルバさん負けたけど...あの決勝戦って6月だったよね?」
博士「確か彼女はケガで出場しなかった大会以外は全て優勝しておるから...もしもハーデスが母の手術費をあと少し稼ぐ為に、鉄板である全仏オープンテニスでの優勝を大金に賭けていたとしたら...」
毛利「外して大損して...母は手術を受けられなくて死亡」
蘭「じゃあ、まさか...犯人の標的って、、!」
『嗚呼。芝の女王...』
コナン(ミネルバ・グラスかよッ─────!!?)
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作者名:MN | 作成日時:2024年3月3日 16時