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そこで男は子供達の方に目を移した。
「おい、そこのガキ共!カウンターに入って拳銃持って来い!!」
コナン「っ...、」
歩美/光彦「「ええっ!?」」
元太「くそぉ〜、汀紗姉ちゃんを放せよ!!」
「うるせぇ!!こうなったら籠城作戦だ!地獄の果まで付き合ってもらうぜ?...ん?」
『っ!』
「おっとー、もう持ってんじゃねーか。拳銃...!とりあえず殺すのにはもったいねー顔付きだが...お前は、死ね___」
ドンッ──────────!
「ッあが!!?」
その時、どこからともなく聞こえてきた銃声音。
それは男の肩を掠め、私は男の腕から解放されその場に膝を着いて息を整える。
『げほッ...! けほっ、!』
コナン「汀紗ッ!!!大丈夫か?」
『あ、嗚呼...。にしても...っ、』
コナン(誰だ?誰が撃ったんだ...? ジョディ先生か──?)
私に駆け寄ってきたコナンは険しい表情で銃声音でパニックになっている人質達の中から、撃ってきた人物を探す。
「...」
その中にはただ一人...目元のガムテープを剥がし銃口の狙いを定めていた、顔に火傷の跡がある男が被っているキャップ越しに見据えていた。
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その銃声をきっかけにして機動隊が突入し、強盗犯一味はあっという間にお縄になり事件は解決した。
目を覚ましたジョディ先生は少年探偵団と私を絶賛した。その傍でコナン君は最後に犯人を拳銃で撃った人物について考えていた。
コナン「ジョディ先生は気絶してたし、あの状況で撃てる人なんているのかな?」
ジョディ(シュウッ─────!?)
コナン君の言葉にジョディ先生は顔色を変えて、辺りをキョロキョロと見渡す。そんなジョディ先生に声を掛けてやって来たジェイムズさんとキャメル捜査官。
ジェイムズ「しかし、とんだ災難だったなジョディ君」
キャメル「さっきまで酒屋にいたから気づかなくて...」
ジェイムズ「─で?誰がいたのかね?」
ジョディ「そ、それが...。
いや、何でもありません。今のは忘れてください──。」
そう言い、ジョディ先生は背中を向けて去って行った。
その背中はどこか哀愁が漂い、そんな背中をコナン君と一緒に見詰めていると私の携帯が鳴った。なんだと思い、開くとメールが一件きていた。
メールをくれた相手はただ一言...
《無事で良かった。》
『...フッ、』
それを見た私は直ぐに携帯をポケットにしまった。
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作者名:MN | 作成日時:2024年3月1日 18時