460 ページ11
水谷「お、お兄さん!どうしてここに!?」
本上「貴様にその呼び方をされる筋合いはない!」
水谷「っ...」
本上「小僧!どうして俺がやったとわかった??」
コナン「理解できなかったんだ、どうしてもね。
...水谷さんが犯人とした場合の、北極星と北斗七星の位置を犯行現場に選んだ、その心理が...だって、大好きな星を汚すようなものじゃない?
それで、もしかしたらこれは星好きの水谷さんに罪を着せるために別の人が考えたものじゃないか...そう気付いたら納得できたさ」
本上「...。」
コナン「それに犯人は北極星と北斗七星を正確に地図に当てはめ、そこを犯行現場にするくらいすごく几帳面な人だ
でも、水谷さんのアパートのドアの表札は少し曲がってたし字もあまり綺麗とは言えなかった。その点、本上さんが名刺に書いた電話番号、きちんとした字だったし曲がらないように薄く鉛筆で線が引いてあった。
本上さんの手帳にも、花を送ってきた人の名前や住所をびっしりメモしてあった...これって几帳面な性格を物語ってるよね?」
本上「お前、一体何者なんだ...!」
コナン「江戸川コナン...。探偵さ───」
小さな探偵に本上は眉を寄せた。
コナン「なな子さんが亡くなった経緯を水谷さんに話したのは、貴方だよね?」
本上「嗚呼。あの日、同じホテルの同じフロアに画家の新堂すみれが泊まっていたのをこいつに聞いたから、話を聞こうとそいつの個展に行ったんだ。その時偶然すみれと竜崎が話しているのを盗み聞きたんだ」
コナン「それを水谷さんに伝えたんだね。嘘を交えて...」
水谷「え?」
コナン「なな子さんの一周忌の時に、6階に泊まっていた人達から花が送られてきてるんだよ。1人や2人なら罪の意識で送ったのかもしれないけど、7人全員ってことは...これはもう感謝の気持ちとしか考えられない!」
水谷「!!」
コナン「“自分たちの為に、エレベーターを譲ってくれてありがとう”っていう...感謝の気持ちだよ。」
水谷「じゃあまさか、ななは追い出されたんじゃなく、自分から進んで...」
本上「あぁそうだ!なな子は優しい子だったからな。...だがな!自分で降りたにしても、奴らが乗ったせいでなな子が死んだことに変わりはないッ!!」
水谷「っ...、...。」
水谷は頭を抱えた。
48人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:MN | 作成日時:2024年3月1日 18時