episode24 ページ24
カランカラン…
ようやく私の下駄の音が聞こえるぐらいの場所に来た
さっきの屋台から外れて本殿の端の階段に腰掛けた
『これ使って』
ホンくんが巾着から取り出したハンカチを私に渡した
恥ずかしい…
財布だけ持ってきたから自分が持っていないことに対して恥じらいを感じた
「つ、使えない使えない…」
『いいよ。僕も持ってても使わないし』
「…」
ホンくんの圧に負け受け取り、汚れた部分を拭いた
せっかく新しく買ったのに…
本人の前でこんな格好なんて恥ずかしい。
「…ありがとうございます」
『よかった、せっかく綺麗なのに勿体ないよ』
「…」
浴衣が。浴衣が綺麗だから勿体ない
当たり前にそのはずなのに、自分が言われたようで口元がにやけてしまいそうになる
少しでも話を逸らそうと話題を必死に探した
「ほ、ホンくんも浴衣だね」
『あぁ、せっかく行くならって着たのにジョンハンもユキも普段の格好なんだよ』
「え？ユキちゃんも？」
『酷いよね、まあ子供の頃以来着れたからいいんだけど』
そうだよ
着てくれて浴衣も喜んでるよ、こんな綺麗な人に着てもらえて。
ホンくんは腕が細くて色白だから暗色が良く映える
そこにいるだけで絵になる
…
「…私、ユンくんあんな近くで見たの初めてだ」
『ジョンハン？』
「うん、すっごいダルそうなのにやっぱり綺麗な顔してるし皆が騒ぐだけあるなあって…話したら想像通りの人だったけど」
『…そっか』
…あ。やばい、あいつらの飴も持ってるんだった
そろそろ行かないと電話かかってきそうだな
「…」
でもどう切り出したらいい？
私そろそろ行かなきゃいけないってホンくん一人にする？
いや待て、早まるな。せっかくホンくんに会えたのにあの猿たちの元に帰るの？バカ？
でもやっぱり会話が続かないんだなあ…
『…それ、美味しい？』
「え？」
私の持っていたいちご飴に視線を伸ばした
「あ、うん。お祭り行ったらいつも買ってるよ。さっきユンくんも買ってたし」
『…一口もらっていい？』
…は？
私の返事を待つことなく、飴を持っていた私の手の上から手で添えて顔を近づけかじった
飴だから噛む時に少し手に力が入りグッと手を握られた
『ん、美味しい』
…ダメだ
目尻を下げてふにゃっと笑うその笑顔、見せられて
さっきまで握られていた手はまだ少し体温が残っていて
絶対私、恋してますって顔してる…
『…Aちゃん』
「は、はい」
『…僕、
prrr...
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キキ - とても面白くて一気の読んじゃいました！続き楽しみにしてます^ ^ (2019年12月14日 17時) (
レス) id: b5b68b1f48 (このIDを非表示/違反報告)
mkinsprit(プロフ) - ホンくんの自分の気持ちに気づいた時の男らしい告白を楽しみに待ってます！でも、この2人の気持ちが重なるまでにある色々な出来事、それもまた楽しみです。ね、剛田ジョンハニ^_^更新を楽しみに待っています！頑張ってください^_^ (2019年11月25日 23時) (レス) id: 0bd1ab3dc1 (このIDを非表示/違反報告)
strawberry(プロフ) - いつも見てます！主人公ちゃんが中学校の時好きだった人で、btsのホソクさんはどうでしょう(o^^o)これからも更新頑張ってください！ (2019年11月23日 22時) (レス) id: b15d1f6763 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やっこちゃん
| 作成日時：2019年11月5日 23時
