スターラブレイション 【吉沢亮】

episode33 ページ33

撮影終わりに明日のドラマのロケ地が自宅よりも菅田君の家が近い為菅田君の家に。

相変わらず服がそこら中に散乱しており、1着2着盗んでもわからないのではないか



菅田:ん、飲む？
『今禁酒中。』
菅田:なんやねん


プシュッ


菅田君も昔あいつと共演してる事でなんとなく理解している
相談する事も多々ある為今日もその話題。


『キスだよ？』
菅田:お前初めてなわけちゃうやん。
『そりゃそうだけども…』


相手が初めてのキスシーンは初めてだ

しかもさあ…


『…毎回顔真っ赤にするの可愛くてさあ…』


思わず俺も赤面してしまった


菅田:お前ベタ惚れやん…
『キスシーンってどうすんの？』
菅田:ユリちゃんあれやろ？前話してたけどキスした事ない言うてたけども



今本気で好きな相手にキスなんて…
しかも失敗したら二度目もあるのか


菅田:役やなしに吉沢亮としてやったらええんちゃう？



…すげー菅田君らしいアドバイス…


菅田:てか撮影終わったらあっちももう売れっ子やし会う機会減るやろ。どうすん？

『…』



映画やドラマで共演した演者さんとはよくご飯に行く
だが二人きりなのは少ない
大人数で行くのが殆どで、ましてやあいつと二人でなんてスキャンダルの的だ


菅田:これからユリちゃんも色んな良い男に会うんやから、覚悟決めるなら明日のクランクアップちゃうの？



『…そのつもり。』




・




・



ザワザワ…


クランクアップは何年経っても慣れない
今まで作ってきた作品一つが完成する日


ユリは朝からずっと台本を読んで本番の準備をしていた



監督:寂しくなるねえ
『監督とはまたすぐに会えますよ』
監督:俺はユリちゃんとまた仕事したいけどね〜


顔合わせの時とは別人のように一回り成長した彼女を見ながらほろり親の気分らしい


監督:本当に彼女を選んで正解だ。


『…そうっすね』


監督:じゃ、キスシーン一発で頼むよ〜？




本番の準備が始まり、ユリとベンチに並んで座る


『…お前緊張してんの？』
「うるさい、話しかけないで」


ブツブツと台詞を唱えながらも耳元は真っ赤。
こんなの可愛くないわけがない


「…私クランクアップまでいるの7年ぶりかも」
『じゃあ泣くでしょ。』
「泣きそう、今もう。」



夜の公園のベンチに座り込む二人
台詞は俺からのプロポーズをAが初めて承諾してキスをする

そこでドラマのエンドロールが流れる



監督:それでは本番よーい…アクションッ

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