この夜を止めてよ Ryo.Yoshizawa

episode15 ページ15

「ん、んっ…」


『こっちちゃんと見てよ』


そんなこと言われたって、恥ずかしい
素肌が触れて彼の熱を感じる

恥ずかしくて顔から火が出そうだ

私に馬乗りになって、恥ずかしいところまで全部見てきて


綺麗なんて言うから


『もっと見せてよ、Aさんのこと』



中性的な顔とは対照的な程よく筋肉のついた身体
力が強くて、強引で…

首元、汗かいてる


ギシッ…


「ま、っ…イきそ…」
『我慢しなくていいですよ？』

「やっ、あぁ…」


私がイっても彼は簡単には満足しない
満たしても満たしても足らない

すぐにまた彼ははじめる


『今度はAさんが上乗って？』


力の入らない身体を起こされ、彼の上に乗っかった

「あっ…あぁ、もう力…入んない…」
『俺も、もうやばい』



ギシッ…ギシッ…


ベッドの軋む音

彼と私の口から出る淫らな喘ぎ声


夢見心地のようだった

力の入らない私の身体を揺らし
彼は瞬間、私を抱きしめた


「はぁ…はぁ…」


『はぁ…また風呂入らないと…』


肩で息するのもやっとだ
こんなに熱くて気持ちいいものなんだ…


『…お水、持ってくるね』

ベッドで横になる私の乱れた前髪を掻き分けて
彼は微笑んだ


…



私たちは


不倫関係なんだ



何度身体を交わっても
彼は私の身体が目当てで


私も彼の身体が目当てなんだ


「…」


こんな枯れ気味の私に
甘いマスクの彼は水を与えてくれる


『…一緒に入る？』


「…ん」


彼に手を引いてもらい
私たちは二度目のシャワーに向かった




・



・


夫:え、吉沢今日断ったの？

神木:そうなんですよー最近冷たくて。

"神木君嫌われたんじゃない？"

神木:それはないない〜

夫:彼女いるんだから忙しいんだろ？


神木:え？


夫:ん？だからー彼女いるんだろ？


神木:彼女ですか？いやいや！しばらくいませんよ、あいつ。

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