夢で逢う Ryo.Yoshizawa

先入る？ ページ18

ガチャッ


私は先ほどから驚きを隠せない。
何故なら彼、吉沢君の自宅が想像を遥かに上回っているからだ。


てっきり同じぐらいのアパートに住んでるのかと思った。


駅のすぐそばにある立派なマンションに住んでいた


「お金持ち？」
『過保護なんじゃない？』

絶対お金持ちなやつやん、思わず宮川大輔棲みついたわ


「お邪魔しまーす…」


部屋はシンプル

壁も床も真っ白
キングサイズの黒のベッドと大画面テレビ
レトロな冷蔵庫

以上


「本当に住んでる？」
『どういうこと』


私の部屋と天と地の差じゃん
花沢類か、あんたは。


『デリバリーでも頼む？』
「いいね〜ピザ？」
『ん』


デリバリーのピザを頼み、ベッドに腰掛けた


「いいなぁ、ベッド」
『布団なの？』
「うん。高くて買うか迷ってるー」


実家ではベッドだった。二段ベッドだけど。

弟と同じ部屋だったからか、
一人暮らしに憧れてた

誰にも邪魔されない自分だけの部屋。


「…一人暮らしして初めて家族の有り難み感じたの。」


福神漬け足りなかったら買いに行かなくちゃ食べれない

カレーも自分で作らないと食べれない

騒がしい兄弟もいない


『…俺は何も変わんないかな』
「一人っ子？」
『ん、親も共働きだしずっとこんなの。』


なるほど…
この難癖ある性格には訳があるのか。

協調性に欠けるもん、この人


『…先風呂入る？』

「…へ？は？」




『映画観た後じゃ入りにくいでしょ』

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