You don’t like me【MHA】 (ページ7)

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「ただいま帰りました〜」

「おかえりなさ〜い、キューピルドさん！」

約3日ぶりに福岡の事務所に帰ってきたら、サイドキックさん達がお疲れ様〜と労わってくれた。

高校の職場体験の時からの顔見知りだから、もうかれこれ10年くらい一緒に仕事しているからか、多分あの人たち私のこと妹か何かと思ってる。

「おかえり〜、Aちゃん」

「おわ、ホークス！！」

サイドキックさん達に向けて笑顔を作っていると突然中々の力で背中を叩かれた。

この人は力加減ができないのだろうか…

パキパキと鳴る背骨を無視してホークスの方へ顔を向ければ、ニコニコと笑って突っ立っている彼がそこにいた。

「……なんです？夕飯は行きませんからね」

「えぇ〜、まだ誘ってすらないんやけどな」

そう言ってへらへらと笑う彼の背中にあった大きくて優しい赤色は、私たちを守るがために過去の厄災に奪われてしまった。

だからなんだろうけど、彼と話す時私は無意識のうちに私の背にある白の羽根を大きく見せているらしい。踏陰が言ってたから多分本当なのだろう。

まぁ、そもそも普段は個性で隠しているのだ。その羽根を見える状態にしている時点で意識しているのは見え見えか…

「はは、まぁ夕飯の話は置いといて、エンデヴァーさんがどんな話してたか教えてくれる？」

「あぁ、成程。りょーかいです〜」

置いとくなよ、とか思いながらも流石にそれを口には出せないため、そのままホークスの後ろについて行く。

「あの〜、ホークスさん、？話すのは全然いいんスけど、多分私が聞いたことよりあんたが聞いた事の方が大事なんだよね」

「……あれ、エンデヴァーさんからもう聞いとる？」

「ん、帰ったらホークスにあの男の証言について聞いておいてくれって」

わたしゃ伝言係じゃねぇんだが？？

ましてや雑用係でもねぇんだが？？

なんて、考えていてもどうしようも無いことを胸にホークスの方へ顔を向けてやれば、彼は少しだけ眉間に皺を寄せている。

なにやら良い報告は受けられなさそうだ。

「……今から話すことは機密事項だから、エンデヴァーさんと公安の上の人、それからデクくんにしか話さないことになってる」

「え、そんなの私が聞いていいの？？」

「君の個性が必要だってお上が考えたんだよ」

「………はぁ、」

「まぁまぁ、そんな顔せんで。」

＿＿＿＿公安のお偉いさんたちは、私の"個性"がよっぽど大好きらしい。