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「ほらよ、」
「おわ、え、ミルクティー？」
爆豪に言われた通り近くにあったベンチに触っていると、突然投げられたホットのミルクティー。
私がずっとリピートしている某有名メーカーのものだ。
程よく甘いからこれが一番好き。
でも自販機で買ったのすぐ飲むと舌火傷するんよね
「やる。テメェ、それ好きだったろ」
「まだ午前だけど…」
「ガキかよ」
「これ飲んでると上鳴にいつも言われてたもんで」
そう言うと、鼻で笑った後「"アホ面らしいな"」と言った爆豪は、そのまま私の隣に腰かけた。
横目で爆豪の方を見てみれば、彼は窓の外を見ているようだった
「お前、どう思う」
「え、？？」
「あ？何拍子抜けしてんだ」
「いや、てっきり説教の続きされるのかと…」
敢えて笑顔を浮かべてそう言ってみれば、爆豪は呆れた顔で目だけをこちらへ向けた。
が、すぐに視線を窓の外へ戻すと、爆豪はまた口を開いた。
「……お前、どうせ俺の言ったこと理解してねぇだろうが」
「いやいや、別に理解してないわけじゃないよ。ただ、私は仕事中に気を抜いたりしないしな〜って…思ってただけ」
「………、そうかよ。」
だってそうだ。私の個性"愛奴 隷"は、どう転んでも人の命を殺めたりすることは無い。
ただ、私の行動によっては、その人に大怪我をおわせてしまう可能性を秘めているモノなのだ。
そんな中で気を抜くだなんてこと、できるわけが無い。例えそれがどれだけの悪党であろうと、だ。
「で、どう思う」
「うん、やっぱエンデヴァー人集めすぎだよね。遂にボケ始めたのか…もしかすると……」
「あ？」
「あれ？」
数十秒ほど身体ごとこちらへ向けて固まっていた爆豪は、やっと私の言葉の意味を理解したのか
大きなため息を零したあと、軽い力で私の頭を小突いた。
「…え、何？地味に痛いんだが？？」
「うるせェ、阿呆。」
「はぁ？誰が……」
「"アホだ"」そう言おうとした私の言葉は、またもや彼女によって遮られた。
緑谷とともにこちらへ向かってくる彼女は、
高校の頃と比べるとほんの少しだけ大人びたようにも見えるし、当時と何も変わらないようにも見える。
「おった〜！Aちゃんと爆豪くん！！」
「エンデヴァーがそろそろ集まれって」
「あれ、もうそんな時間？そっか〜！ありがと2人とも！ほら行こ、爆豪」
「………おぅ。」
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作者名：虹色ラムネ | 作成日時：2023年10月6日 21時
