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「いや、普通に失礼だからねそれ。あとそもそも私も心配してなんて頼んでないし！！」
中々の力で抱きしめてくれていたらしい轟の腕から抜け出して、
流石にちょっと傷つく発言をした爆豪に向き合おうとすると、視界に下から凄い勢いで水色の髪が現れた。
「不思議〜！！ねぇねぇ！なんで君たちはいつも喧嘩してるの？？」
「……ねじれ先輩、近いです」
「あれー？ごめんね！！」
……流石にエンデヴァー人呼びすぎじゃない？それも今前線で活躍している所謂"トップヒーロー"と呼ばれる人達ばかり
…もしかして、何か大きな事件でもあったのか、？
いや、勿論そうでない事を願いたいのだが。てかこう言うのは考えない方が良いのか？
フラグはへし折るに越したことないもんな。
でもこれだけのヒーローが集められるなんて只事じゃないだろ…やっぱり何か事件、或いは……
「あはは、相変わらず仲良しやなぁ。Aちゃんと爆豪くん」
なんて、悪い癖からか脳みそフル回転させていた私の思考はたった1人の声によって遮られた。
「お茶子〜…久しぶり！！」
「うん！ホンマ久しぶりや〜！！半年ぶりくらい？？」
「かな〜」
"麗日お茶子"私の愛おしい人であり、今私が1番会いたくなかった人。
なんでよりにもよって緑谷がいる時に会うことになってしまうのだろうか。
思えば高校を卒業してから、お茶子と会う時は必ず"緑谷出久"が付き纏っていた。
彼がその場にいなくとも、今ではどこでも見るようになった彼は、常に話の話題にあったのだ。
「麗日さん、久しぶり」
「久しぶり！デクくん！！」
緑谷と会う時、緑谷の話をする時、彼女は1番可愛くなる。
高校1年の時「"この気持ちは、しばらくしまっとくんだ"」と言っていた彼女は、
10年前のあの全面戦争の後、「"しばらく"」とは言わなくなった。
それが彼女の中でどういう意味を持つのか、私には分からない…でも……
「おい、愛天。」
「………。」
「おい！」
「あ、爆豪。どした？？」
「………こっち来い」
「え、ちょっと……爆豪？」
お茶子の方を見ていると、突然爆豪に腕を引かれた。
え、なに？説教の続きだったりする？もう嫌なんだが？
そもそも私別に気なんて抜いてないし。
「あのー、爆豪サン！！離していただいても?!」
「…ﾁｯ、ここ座ってろ」
いや、は？？何故舌打ちされた？？
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作者名：虹色ラムネ | 作成日時：2023年10月6日 21時
