熱い視線のその先 ページ11
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you side
あの日から毎日のように、炎のゴブレットを囲む生徒たちで賑わっている大広間。毎日、一人、また一人と自分の名前の書かれた羊皮紙を炎のゴブレットの中へと入れていく生徒たち。
そこまで興味もなかったし、大広間へ行くことは少なかった。
いつもの様に、中庭で本を呼んでいた。本はいい、知識を沢山くれる。早くみんなに追いつかないといけないしなぁ。
「…隣、いいか？」
いつもと違ったのは、見た事のある彼が話しかけてきたこと。
『もちろん、どうぞ』
彼、とは、ビクトール・クラム。私に一礼すると、彼は私の隣に腰掛けた。
「君は大広間へは行かないのか？」
『ええ、あまり興味もないし』
「このトライウィザード・トーナメントもか？」
『ううん、名前を入れるところを見るのが、よ』
「そうか…、俺の名前は」
『ビクトール・クラム』
「知っていてくれたのか」
『有名人なのね、貴方』
「君の名前を聞いても？」
『Aよ、よろしく』
「素敵な名前だ、A。明日、俺は名前を炎のゴブレットへ入れる、良かったら見に来てくれないか？」
『…どうして、わたしに？』
「出会って直ぐにこんな事を言うのは、自分でも信じられないのだか…自分でも驚くくらいに惹かれてる、Aに。君に、見届けてもらいたい、覚悟を」
『そんなにストレートに、照れちゃうわ。ありがとう、クラム』
「ビクトールでいいさ」
『わかったわ、ビクトール。明日大広間へ見に行かせてもらう』
「ありがとう、楽しみにしている」
そんなテンポの良い会話が終わると、そう言って立ち上がるビクトール。彼はまた私に一礼して中庭を去っていった。
覚悟を、か。私はまた、本へと目線を落とした。
次の日、約束通り大広間に行くとビクトールは自身の名前を書いた羊皮紙を炎のゴブレットへと入れた。わぁぁっと湧き上がる歓声、そして名前を入れたあと私を見つけると優しく微笑んでから大広間を出ていった。
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ななな - めっちゃ面白いですね！これからも頑張ってください‼︎ (4月22日 16時) (
レス) id: 1bbeced387 (このIDを非表示/違反報告)
りかこ(プロフ) - 素敵な作品に出会いました。今日一気見しちゃいました！ここからどんなストーリーになるのか、ドラコとどうなっていくのか気になります！更新頑張ってください。応援しています！ (2月13日 16時) (レス) @page2 id: d00547c92a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リン | 作成日時：2024年2月12日 20時
