再会_02 ページ2
_
you side
「…これは…」
『あ、…その……』
セブルスの部屋に入ってすぐに、左手を掴まれた。服の裾で隠してはいたけど…いや、いずれ話さなくてはいけないことだったから、きっかけをくれて良かったのかもしれない。
『…お母さんがね、家族の印だって』
左手の、手の甲…髑髏に蛇が巻きつき、口から蛇の頭が伸びでている刻印が刻まれている。あの人の…印だ。
「私の事も…聞いているのだろう？」
『…うん』
セブルスは左腕を摩った。…その左腕にも同じ刻印があるのは知っていた。セブルスは死喰い人だと、お母さんから聞いたから。
「…すぐに助けに行けなくて本当にすまなかった…校長にも話はしたのだが…Aも感じただろう、シャル…君のお母さんはすごい魔女だと」
『うん、わかってる…』
「全てを投げ出して、探しに行きたかった。これは、本当だ」
『うん、…っうん』
セブルスは、また謝りながら私を抱き寄せた。セブルスの、その温もりにまた涙が溢れてくる。
わかっている、きっと本気で探してくれてたことも、その結果見つからなかったということも。
『っ、セブルスは…お母さんの、あの人の味方…なの？』
「私は…Aの味方だ。君を守るために、私はいるのだ」
真っ直ぐとした瞳で私を写して、セブルスはそう言った。
やっぱり、セブルスを信じる。お母さんには色々言われたけど、全部、全部嘘だって。
ｰｰｰセブルスは、貴方を監視する為に近くにいてくれただけよ。私の為に、ね。
『セブルス、今日は寝るまで側にいてほしい…』
「あぁ、ゆっくりと寝るがいい…ずっとここにいる」
『…ありがとう、セブ…ル』
ベッドに入った瞬間に、急激な眠気に襲われた。
きっと、相当疲れていたんだろう当たり前か。頭を撫でてくれるセブルスの温もりを感じながら、私は深い眠りへと着いた。
夢を、見た。
お母さんが泣いてる夢だ。
_
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 222人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななな - めっちゃ面白いですね！これからも頑張ってください‼︎ (4月22日 16時) (
レス) id: 1bbeced387 (このIDを非表示/違反報告)
りかこ(プロフ) - 素敵な作品に出会いました。今日一気見しちゃいました！ここからどんなストーリーになるのか、ドラコとどうなっていくのか気になります！更新頑張ってください。応援しています！ (2月13日 16時) (レス) @page2 id: d00547c92a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：リン | 作成日時：2024年2月12日 20時
