地下室 ページ44
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you side
「Aの父親は、闇の帝王だと言われているあの人だ」
セブルスからそう伝えられた時は頭を鈍器で殴られたような、そんな衝撃があった。そりゃ、言うのを躊躇うわけだ。だけど、すとんと腑に落ちて、気持ち的にはすごくスッキリした気もする。そう思いたいだけなのかもしれないけど。
「A、今日から勉強しましょう！」
お母さんの声に、現実に引き戻される。 いつもの様にノックもなく部屋に入ってくるお母さん。そんな彼女の手には私の杖が。ここに来て約１ヶ月が経った、久しぶりに見た自分の杖…
『勉強…？』
「…と、言いたいところなんだけど…まだやってない事があったわね。左手を出しなさい」
おずおずと左手を前に差し出すと、左手の甲に杖を当てられた。
『な、何を…』
「ねぇ…まだセブルスの所に帰りたいって、思ってる？」
『…えっ、と…』
「……そう、せっかく家族になれたと思ったのに…まだ早かったみたいね」
甲に当てていた杖は外され、ついてきなさいと言われ言われるがままに後を付いて歩く。階段を降り、１階へ…そして、入ったことの無い扉の前に立つお母さん。重そうなその扉を開けると、また下へと繋がる階段が見える。
どんどん降りていくお母さん、これ以上行きたくない、足が止まる
「降りて、早く」
強ばる足を無理やり動かして階段をおりる。埃っぽい、薄暗くて…こじんまりとした地下室だった。
部屋の中に入ると…椅子と、小さなテーブル。それ以外は何も無い、不気味な部屋。
ガタンと、部屋の扉がしまる。
「…服従の呪文は、使いたくないの…その辺の駒とは違う、私たちは家族なんだもの」
『服従の、呪文…？』
「Crucio ( クルーシオ / 苦しめ ) 」
『あ゛っあ゛あ？！…うっ、あ……』
立っていられなくなり、その場に倒れ込む。一瞬だったその呪文、今まで感じたことの無い 苦痛 。怖い、なにこれ、体の震えが止まらない。
『あ、…ッは…』
「本当はこんなことしたくないの、でも…Aが分かってくれないから…わかってくれるまで教えてあげるしかないの…」
『おか、…』
「私と、お父さんのお手伝いをするの…家族なんだから！ね！」
にっこりと、微笑む彼女が怖かった。
「さ、繰り返して。家族が一番、家族が一番だから支えるのは当たり前…」
『あ…えっ、と……』
「Crucio ( クルーシオ / 苦しめ ) 」
『っあ゛、ぅぅあ』
「時間はたっぷりあるからね、A」
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マニ。(プロフ) - ✉️。こんにちは、凄く面白いです！嫌じゃなければ一緒にボードで会話しませんか？これからも更新応援してます☺️ (1月27日 13時) (
レス) id: c4b8377817 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リン | 作成日時：2023年9月20日 1時
