【ハリーポッター】きみといきたいⅡ (ページ34)

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秘密の部屋_02 ページ34

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you side

「立て、杖を構えろ」

言われるがまま、杖を構えて立ち上がる。ピリピリとした、それは明らかな殺意だった。

「Stupefy ( ステューピファイ / 麻痺せよ ) 」

『ッ、Protego ( プロテゴ / 護れ) 』

咄嗟に防衛呪文を唱える、呪文を跳ね返すも手が痺れる。決闘クラブなんかじゃない…これが実戦…！

「やはり君には才能がある、少し付き合ってもらおう…久しぶりなんだ魔法を使うのは」

『っ、はぁ……ッは、』

「もう終わりか？」

どのくらいの時間が経っただろう、身体中が痛い、杖を持つ手も上げるのがやっとだった。何度も何度も吹き飛ばされて、弄ばれてるような…そんな戦いだった。

「ふん…でも、まぁ僕もこの記憶のままだとそろそろ限界か…」

ジニーの杖をしまったヴォルデモート。踵を返すと、秘密の部屋の奥へと消えてしまった。

緊張の糸が解れたその瞬間、我慢していた涙が止まらなかった。

こわかった、ころされるんじゃないかって。

でも今は泣いてる暇なんてない、涙を拭って両手で頬を叩いて気合を入れる。早くここから出ないと。

『ジニー…ジニー！』

揺すっても反応は無い、が、まだ微かに暖かい。最悪の事態にはなっていないようだ…良かった。

どうしよう、今の私にジニーを背負ってこの地下から脱出するには不可能に近い。時間が…ない…。

私だけどうにかここを出て、助けを呼んで…いやでもそんな事をしていたらジニーはきっと…。色んなことを考えていたその時だった。

秘密の部屋の、扉が開いたのだ。

『…ハリー？』

視線の先には、ハリーの姿が。私たちに気付いて駆け寄ってきてくれた。

「A？！なんでここに…ジニーは？！」

『まだ、まだ大丈夫…でも急がないと…』

「ジニー！目を覚まして…！Aは…大丈夫？傷が…一体何が」

『私は大丈夫、だけど、例のあの人…ヴォルデモートが』

「ヴォルデモート…？」

「会いたかったよ、ハリー」

奥から再び現れたのは、ヴォルデモート。
困惑するハリーに淡々と話をした、秘密の部屋を開けたのはジニーだということ。ジニーが女子トイレに日記を捨て、それをハリーが拾い、信用させるためハグリッドが捕まったシーンを見せたこと。

日記について…そして…今の狙いはハリーだということを。

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