【ハリーポッター】きみといきたいⅡ (ページ3)

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新学期の準備と_03 ページ3

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you side

『セブルス』

私を呼んだのはセブルスだった。買い物を終えて来たのだろう、ぐるりとメンバーの顔を見渡したが何も言わずに視線を私へと戻す。

「買い物は済んだのか？」

『う、うん』

「なら、帰るぞ」

『わかったわ、えっと…みんな、また新学期にね』

「あ、あぁ」

「またね、A」

セブルスのおかげで強制解散となり、私とセブルスはそのまま店を出た。

「貸せ、持ってやろう」

『わ、ごめん…ありがとう』

「やぁ、セブルスじゃないか」

店を出て少ししたところで、セブルスが教科書類を持ってくれようとしたその時だった。後ろから声をかけられた、ルシウスさんだった。そのすぐ後ろにはドラコの姿が。

「…ルシウス」

知り合い、のようだ。まぁ確かに、歳は近そうではある…けど。一体どういう仲なのだろうか？色んなことを考えていると、ルシウスさんは私を見ながらまた口を開く。

「この子は彼女に本当によく似ているね…他を惹き寄せる雰囲気も、その美しい顔も」

『…え？』

彼女に似ている、そんな言葉に思わず声が漏れる。
彼女…彼女って誰のことを言っているんだろう？セブルスを見つめるも、ただ何も言わずにルシウスさんのことを見ていた。あまり表情こそ変わっていなかったが…少し驚いているような、そんな顔をしていた。

「…帰るぞ、A」

『あ、うん…ドラコ、また新学期にね』

「！あぁ、また新学期に」

ドラコも、ルシウスさんの発言に少し戸惑っている様子だった。セブルスはそのまま歩みを進めてしまったので、急ぎ足でその後を追う。

家に着くまでセブルスは何も話さなかった。

『あの、セブルス…』

「あの男が言っていたことか？」

『…うん』

「…君の母親は、私と同い年の女性だ。とても優秀な魔女だった」

『セブルスと同い年…』

「学業ができただけでなく、スリザリン生ではあったが…Aのように他の寮の友人も多かった」

ぽつり、ぽつりと懐かしむかのように話し始めたセブルス。
その表情でその彼女を想っている事がよく分かった。けど、とても悲しげで。…私の母親は、セブルスにとってもとても大切な友人だったのかもしれない。だから、セブルスは私のことを大切に育ててくれているんだ。

『お母さんから直接、私のことを頼まれたの？』

「…そうだ」

セブルスはそれ以上何も言わなかったし、私も何も聞けなかった。

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