体力自慢の後日譚 ページ12
一年間という長い時間を千空やAと別れて行動していた。
後々になって内容を知ったが、杠は千空の極秘ミッションをひたすら頑張り続けていて、俺はといえば自慢の体力で肉体労働ばかりだった。
少し情けない気もするが、この期間休まず動き続けていたからこそ、最後の決戦で衰えることなく千空の役に立てたと思っている。
まあ、そこはいいんだ。
今は別に過去の話がしたいわけじゃない。
重要なのは、いま俺は幸せでいっぱいだということだ。
「はい、飲み物」
「相変わらず底なしの体力バカだなテメーは」
当たり前のように一緒に行動している親友二人が、俺や杠の知らない内に結婚まで発展していたことには、驚きを隠せない。
だが、あの千空が惚れ込んだのだから、絶対にモノにするだろうという確信があった分、驚きよりも喜びの方が先に飛び出した。
Aは確かに小学生の頃から千空にベッタリだった。
いや、千空が連れ回してたのか？
真相は分からないが、とにかく二人はいつも一緒だった。
クラスが違うから、離れていたのは学校にいる間くらいだ。
どちらも休み時間に逐一顔を見せに行くようなタイプではないからな。
特にAはいつも机にかじりついて勉強していたし。
「いやあ、そう考えると感慨深いな！」
「なにが？」
司の妹探しの休憩に入り、俺はAから受け取った竹筒を手に、杠の隣に腰掛ける。
キョトンと俺を見上げる杠、可愛いな！
「勉強か実験ばかりの二人がついにここまできたんだ！俺は嬉しいぞー！」
「ちょっと、大樹声が大きいよ…」
クロムに連れられて千空はこの場を離れていったが、俺の言葉を聞いて顔を赤くするAが口に指を当てた。
ああ、すまん。
いつも声が大きくなってしまう。
「アハハ、でも分かるかも。見ててもどかしかったもんね」
「えええ」
「私はともかく、千空は今も昔も変わらないでしょう」と腑に落ちない顔を見せたA。
なに言ってるんだ、それは当たりまえだ。
「そりゃあ千空は一目惚れだからな！わはは！」
Aが千空を知る前から好きだったんだから、千空の変化を知るはずもない。
俺の親友は一途だ。
無駄を全部省いたとしても、Aに対する気持ちだけは変わらなかった。
石化の間俺が杠を想い続けたように、千空もそうだったに違いない。
胸を張って言い切った俺の目の前で、Aが真っ赤な顔で立ち尽くしていた。
「ん？なんかダメだったか？」
隣にいた杠に、後々怒られたのは千空に内緒だ！
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sora(プロフ) - キャンディさん» 書き込みありがとうございます。アニメとはまた少し違う解釈ですが、私なりにDr.STONEを描いているので面白いと言っていただけて嬉しいです。まだまだ長い物語ですので、気長に読んでいただけると幸いです。よろしくお願いします。 (11月2日 9時) (
レス) id: 90b12c249d (このIDを非表示/違反報告)
キャンディ(プロフ) - アニメ3期の後読みに来ました！面白いです！！面白すぎて一気読みしてしまった (10月28日 12時) (レス) @page26 id: 467824b5e4 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - バレーボールさん» 書き込みありがとうございます。お返事が遅くなり大変申し訳ありません。アニメより原作沿いで書いていましたので、少し噛み合わないところもあったかと思いますが、ここまで読んでいただきありがとうございます。アニメ3期の後にでも続きを読みに来てください。 (2022年6月1日 9時) (レス) id: a1dae06abc (このIDを非表示/違反報告)
バレーボール - アニメでストーリーを見るのと平行してここまで読ませて頂きました。原作のストーリーとキャラクターのイメージを壊さない物語構成と文才に感動しました。こんなに素晴らしい作品を読ませて頂けて光栄です。ありがとうございました。 (2022年3月30日 15時) (レス) @page8 id: d448fd1791 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - スズさん» 書き込みありがとうございます。徹夜は体に悪いので程々にされてくださいね。アインシュタインの手紙は、私も初めて知った時はっとしました。Dr.STONEの根幹にあるといいなと勝手に思っています。完結までもう少しありますので、最後まで読んでいただけると幸いです。 (2021年5月15日 10時) (レス) id: 245919ea47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年1月12日 14時
