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飲食店だから当然に注がれた、ただの水だと思って口にしたそれは、想像を絶する美味しさだった。
仗助が億泰に「マズかったらカネ払うことない」「文句垂れて出よーぜ」なんてブツクサ言ってる言葉も、するっと聞き流してしまうくらいの衝撃で。
私はもう一口、もう一口、とグラスを傾ける。
「え！」
掌だけで全てを見透かされたことで、まだ半分意識が戻ってなかった億泰も、ようやく水に手をつけた。
そして案の定、その美味しさに驚きを隠せないでいる。
「じょ、仗助…この水…い…いや、ミネラルウォーターかあ〜…」
「どうした？」
「こっ！こんなうまい水、俺生まれてこのカタ…飲んだことがねーぜぇー！」
たかが水だろ？と言わんばかりの仗助の眼差しが、こちらへ向く。
そしてすっかりグラスを空にしてしまった私を見て、億泰を見る以上に驚かれたから、急に羞恥心が湧いてきてしまう。
が、がっつき過ぎたかしら…
「仗助お前も飲んでみろ！」
オシャレなイタリアレストランに似つかわしくない、賑やかな声。
億泰に促されて、渋々と仗助も自分のグラスを傾けた。
「なんつーか気品に満ちた水っつーか、例えるとアルプスのハープを引くお姫様が飲むような味っつーか、スゲー爽やかなんだよ…3日間砂漠をうろついて始めて飲む水っつーかよぉーっ！」
「お！ほ、本当だぜ！こりゃうまい！」
私と同じように、あっという間にグラスの水を飲み干した億泰。
彼の表現力はとっちらかってるように聞こえるけど、今日ばかりは同感してしまいそう。
だって本当に美味しかったわ。
生き物にとって大切なものって、水分だって言うものね。
今日この水を飲めたことで、普段の不健康な食事が少しでも浄化されたらいいのに。
一滴の雫も残っていない、僅かに濡れたグラスが窓から差し込む光でキラリと光る。
想像していた通りの光景にはっとして、水の銘柄を気にしている仗助を盗み見たら、何故かじんわり視界が滲んだ。
驚いて頬を指でなぞると涙で濡れる。
「え、なんで」
「お、おいA泣いてんのか？」
「分かるぜえA。な、なんか俺も、あまりの美味さに涙が出てきたぜ〜」
「おい、なにも水飲んだくれーで泣くこたぁねーだろーがぁー。Aもなのか？水飲んだから泣いてんのかよぉ？」
億泰にハンカチを求められ仗助はそれに応じつつも、反対隣で涙を流す私を気にかけてくれる。
自前のハンカチを取り出せば、彼がそれを奪って、子供をあやす手つきで目尻を拭いてくれた。
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まゆげ - とても面白くて�，�らイッキ見しちゃいました！まってます❤︎ (1月10日 14時) (
レス) @page41 id: 0d6506373d (このIDを非表示/違反報告)
らりら(プロフ) - 度々読み返してます！更新楽しみにします！無理のない範囲で頑張ってください！応援しています☺︎ (8月12日 23時) (レス) @page41 id: 70cf89f8ce (このIDを非表示/違反報告)
よる - めちゃくちゃ女の子の設定が大好きです！！いい感じに狂ってる異常性が好みです！！ありがとうございます！ (7月5日 11時) (レス) @page41 id: a8f28a0fa7 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - とても面白いですね！！自分ジョジョが大好きなのでとてもありがたいです！！無理のない程度で更新頑張って下さい！！ (2023年2月15日 23時) (レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 大豆太郎さん» 書き込みありがとうございます。1番好きと言っていただけてとても嬉しいです。更新はとても遅いのですが、気楽に、お暇な時にでも覗きに来ていただけますと幸いです。よろしくお願いします。 (2022年9月29日 17時) (レス) id: a1dae06abc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年9月29日 20時
