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「フゥーむ」
今にも胸ぐらを掴もうと突き出した億泰の手。
まかり間違ってもスタンドを出すなんてことはねーだろうけどよ、もしもって事がねーように構えたが、予想の斜め上をいくようにトニオはその掌を覗き込んだ。
「アナタ…昨日下痢しましたネ？」
「え？！」
そして突拍子もねー事を言いだした。
「アナタ、腸の壁が荒れてイマス。それに睡眠不足でス。4時間ぐらいしか寝てませんですネ？目がハレぼったいハズでス」
掌だけで体調を言い当てるトニオ。
今度は億泰の左手も掴んでじっと見つめる。
「フムフム。右足に水虫がありまス。虫歯が2本。左肩がコッていますネ？」
「そ…そんな…？！なんで分かるんだ？！」
「…何？億泰、ま、まさか！」
まるで医者みてーな…いや、普通の医者でも掌だけで虫歯の数や足の裏の水虫まで言い当てられねーぜ。
自分の両手をじっと見ながらも焦ってる億泰の反応からして、あながち間違いじゃあねーって事がわかる。
「ワタシは両手をみれば肉体全てが分かりまス」
「そっ…そのとおりだよっ！全部当たっているぜ…！」
「う、うそ…」
Aも自分の手の裏表を見ながら呟いたのが聞こえた。
そ、そういやあぶねえと思って椅子を寄せてたんだったぜ。
やけに近い距離にいるAから香水が漂ってきて、そそくさと元の位置に椅子を押してやった。
「ワタシは人々が快適な気分になるための料理を求めて世界中を旅して来ました」
中国の漢方料理も、アマゾンの『薬使い師』も、アフリカの山野草も研究したとトニオは言った。
そんなトンデモ料理人だったのかよ、この男！
「そしてワタシの祖国、イタリア料理にとり入れたのです。数千年の歴史ある南イタリアの地中海沿岸の人々というのは成人病が少なく長生きです。それはヘルシーなイタリア料理を食べているからです。私はあなた方を快適な気持ちにするための料理を出します」
たぶん、ここに来る客全員に似たような説明をしてんだろう。
途端に流暢に話し始めたトニオだったが、要するに、いろんなとこの料理法を学んで健康にいいイタリア料理をだすってわけだ。
唖然とする(おそらく億泰は話が分かってねーだけだけど)俺たちに、トニオは営業スマイルを見せた。
それから今度はAの手を取る。
億泰の手を診てた時より、その仕草は紳士らしくて面白くない。
「シニョリータ、今度はアナタの手を見せてくだサイ」
「え、あ、はい」
…そんでちーっとAが照れてんのもムカつく。
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まゆげ - とても面白くて�，�らイッキ見しちゃいました！まってます❤︎ (1月10日 14時) (
レス) @page41 id: 0d6506373d (このIDを非表示/違反報告)
らりら(プロフ) - 度々読み返してます！更新楽しみにします！無理のない範囲で頑張ってください！応援しています☺︎ (8月12日 23時) (レス) @page41 id: 70cf89f8ce (このIDを非表示/違反報告)
よる - めちゃくちゃ女の子の設定が大好きです！！いい感じに狂ってる異常性が好みです！！ありがとうございます！ (7月5日 11時) (レス) @page41 id: a8f28a0fa7 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - とても面白いですね！！自分ジョジョが大好きなのでとてもありがたいです！！無理のない程度で更新頑張って下さい！！ (2023年2月15日 23時) (レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 大豆太郎さん» 書き込みありがとうございます。1番好きと言っていただけてとても嬉しいです。更新はとても遅いのですが、気楽に、お暇な時にでも覗きに来ていただけますと幸いです。よろしくお願いします。 (2022年9月29日 17時) (レス) id: a1dae06abc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年9月29日 20時
