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朝目が覚めたら、カーテンから零れる光から逃げて布団の中で丸くなる。
そこで5分間自分の体温を感じ、私はようやくベッドから降りられる。
ベッドの下は怖いから、びっちり荷物が詰まっていて、壁との隙間はクッションや抱き枕で詰め物されている。
部屋の中は簡素で、何かものが増えればすぐ分かるくらい。
ホコリひとつ落ちてないし、何の音もしない。
CDを聞くのも、コンパクトなCDプレーヤーがひとつあるだけ。
引き出しという引き出しにはガムテープで目張りして、学習机なんて、これから廃棄処分でもされるかのような風体だ。
それが、私の部屋。
他人からしたら異常に見える光景も、私にとっては日常で、異常だと分かってるからこそ、誰一人(仗助ですら)部屋にあげたことはない。
私がこうなった原因は、全て父親にある。
心理学の教授とか大学の先生とか、偉そうな肩書きを持ってるけど、蓋を開けてみれば人の心の分からない化け物だ。
隙間があればカメラが仕掛けられる。
見えないところには盗聴器がある。
自分の家のはずなのに、こうやって怖い思いをしないといけない理由が分からないけど、事実、そうやって育ってしまったのだからどうしようもなかった。
制服がかかるクローゼットの中へ部屋着のまま入って、暗闇の中で着替える。
セーラーのスカーフだけ握って外へ出て、姿見の前で全身を確認する間、今日こそ制服になにか仕掛けられてないだろうか、と胃がキリキリする。
さすがに、家の外の人にバレると大事だから、その線引きはあるみたいだけど。
入念に制服を調べて、ようやくスカーフを巻く。
ガムテープだらけの机に座って、深呼吸した。
康一くんは、私の異常性に気がついたのかな。
そりゃあ、こんな家庭環境に育って、自分がまともじゃあないことくらい気づいてた。
人の顔色を伺ってばかりで、当たり障りのない関係を築くために立ち回ったり、必要以上に踏み込んでくる人には牽制したり。
正直、どこまでが正常で、どこからが異常なのか、今の私では判断が出来ない。
だから、私には仗助だけが全てだった。
彼の判断基準は単純で、綺麗だ。
胸クソ悪いか、そうじゃあないか。
それを人が良心と言うのだと思ってからは、彼が嫌がることがダメなのだと結論づけるようになった。
幸い、仗助のことが好きな私は、彼の基準がよく分かる。
おかげさまで、彼が喜ぶ言葉だけを口にして、彼が喜ぶ事だけをするようになってしまったけど…
きっとこれも異常なのだ。
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まゆげ - とても面白くて�，�らイッキ見しちゃいました！まってます❤︎ (1月10日 14時) (
レス) @page41 id: 0d6506373d (このIDを非表示/違反報告)
らりら(プロフ) - 度々読み返してます！更新楽しみにします！無理のない範囲で頑張ってください！応援しています☺︎ (8月12日 23時) (レス) @page41 id: 70cf89f8ce (このIDを非表示/違反報告)
よる - めちゃくちゃ女の子の設定が大好きです！！いい感じに狂ってる異常性が好みです！！ありがとうございます！ (7月5日 11時) (レス) @page41 id: a8f28a0fa7 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - とても面白いですね！！自分ジョジョが大好きなのでとてもありがたいです！！無理のない程度で更新頑張って下さい！！ (2023年2月15日 23時) (レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 大豆太郎さん» 書き込みありがとうございます。1番好きと言っていただけてとても嬉しいです。更新はとても遅いのですが、気楽に、お暇な時にでも覗きに来ていただけますと幸いです。よろしくお願いします。 (2022年9月29日 17時) (レス) id: a1dae06abc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年9月29日 20時
