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噴水完備の池の縁に腰掛けて、横顔をチラ見する。
水面が太陽の光を反射して、横顔でも分かる仗助の綺麗な瞳を照らす。
何しても絵になるのは、彫刻みたいに鍛えられた体躯のせいかな。
無言のまま眺めていたら、亀から視線を外さないまま仗助が「Aはどうなんだよ？」と突然の疑問を投げかけてきた。
「どうってなにが？」
「亀だよ、亀。触れんのかよ」
「はあ…まあ。触れると思うよ」
「グレート。さすがだぜ」
驚いて見開かれた目がやっとこっちを向いて、ばっちり目線が交わる。
しゃがむ仗助より私の頭が少し高い位置にあるから、モロに彼の顔を視界に収めてしまって、咄嗟にそっぽを向いてしまった。
自分がとんでもない甘いマスクしてるの、いい加減自覚してくれないかな。
好きすぎるが故に、仗助の顔を直視するのを躊躇う。
またわざとらしくため息をついたら「幸せ逃げるぜ」なんて迷信を口にするから、まさしくその通りだと熨斗をつけて返してやりたくなった。
誰のせいでため息が多いと思ってるのよ。
恋煩いなんて、いくつになっても治らないのよ。
小中と同じ学校で(これからの高校も一緒で)、いつかこの関係が変わると思ってた。
男女の友情は成立しないと言う言葉を鵜呑みにした私が馬鹿だったのかもしれないけど、結果的に、高一になった今でも『幼馴染』という関係は続いている。
ここまでくるとむしろこの肩書きが恨めしい。
人は第一印象が人間関係の9割を占めると言うから、(仗助が好きなブランドで)ばっちり着飾って、香水を薫らせて、短いスカート閃かせながら彼の前に突然現れたら…
何かが変わったかもしれないのに。
膝と手を擦りむいて泣きじゃくる女の子のが第一印象なんて、最悪だ。
おかげさまでいつまで経っても女の子扱いなんか受けないし、すぐ泣く奴なんて思われ続けてる。
我ながら情けない…
そして、情けなくて視界が簡単に潤むから、それはあながち嘘じゃないんだけど…
すんと鼻を啜ったら、亀から視線を外した仗助が手馴れた動きでハンカチを差し出してくれた。
紳士力もだけど、女子力が高いよ。
無言でそれを受け取って目頭を拭うと、しゃがんだ膝に肘をついて、髪を乱さないように小首を傾げる仗助がなんて事ないように見上げてくる。
「今度はなに泣いてんの？」
「…目にゴミが入った」
こうして私は仗助を想ってすぐ泣くから、仗助も手馴れたもので。
ひねくれ者の私は、テキトーに嘘をつくのが上手くなってしまったのだ。
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sora(プロフ) - 雪姫さん» 「星の息」と「ジュエリーテイルは溢れ出す」のどちらもを更新し続けたいと思います。以前ほどのハイペースな更新はできていないので、気にせずのんびり養生ください。また雪姫さんが読みにきていただける日をお待ちしています。よろしくお願いいたします。 (2020年12月5日 22時) (
レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 雪姫さん» 書き込みありがとうございます、もちろん覚えていますよ。しばらくご意見を頂けていなかったので、お忙しいのかと思っておりました。まさか病気とは思わず…これからより一層寒い時期になりますし、まずはご自愛頂ければと思います。私の方ものんびりではありますが→ (2020年12月5日 22時) (レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - ジョジョの通知が来ていた時はとても驚きました。まさか、soraさんだとは思わなくて。四部も大好きなので、無事病気が完治した(緩和した)時には読ませて頂きたいなと思っています。長らく読めていませんが、今でも彼女が本当に大好きです。ずっと応援しています。 (2020年12月5日 0時) (レス) id: 10ca58f2a4 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - 覚えてくださっているのか分かりませんが、お久しぶりです。最近病気の関係で文章を追うのが難しくなってしまい、大好きな博愛の賢者の行先を見届けられていないのが辛く、このサイトからも離れてしまっていたのですが、久々に少しサイトを開き、お気に入り作者の新作と (2020年12月5日 0時) (レス) id: 10ca58f2a4 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 豆腐の角さん» こんばんは。書き込みありがとうございます。自分でも新しいジャンルに手を出したなあと思っています。バトルはあまり得意ではないので、バトル以外のところに重きをおいて描いていきたいと思います。時期的におかしなチョイスですが、この小説もよろしくお願いします。 (2020年8月26日 22時) (レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年8月25日 16時
