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結局、何をAちゃんに渡したのかはお預けで、俺たちはひたすらモーター作りを続けた。
いくつか完成したそれを見て、千空ちゃんは別の何かを作り始める。
「千空ちゃん、それは？」
「モーターのテスト用マシン」
マンガン電池にそのままタイヤを4つつけただけのような、あまりにお粗末な出来のミニ四駆を片手に、千空ちゃんは笑う。
「上手いこと作れてりゃ強力電池で爆走するはずだ！」
ご丁寧にゴリラのお面まで進行方向に付けてる。
電池をセットしたそれを受け取ったスイカちゃんが、元気よくスイッチをオンにした。
途端、懐かしいモーター音をかき鳴らしながらミニ四駆が飛び出すように走り出す。
思わず全員が「うおおお！！」と歓声を上げた。
「スッゴイ速いんだよー！」
「ん…ミニ四駆！これはこれでなんか使えそうじゃない？連絡手段とかに！」
割とコンパクトだし、チョロチョロ動き回る機動性の高さもある。
それに、この島の人達は生き物以外が自走するなんて発想ないから、このミニ四駆もいい感じに生き物と勘違いしてくれるかも？
思いつきをそのまま口にすれば、千空ちゃんが待ってましたと言わんばかりに手を叩いた。
「ククク。もちろん想定済みだ。だから事前にAに言って、ツリーハウスの特徴についてご指導ご鞭撻頂いたわけだが…」
岩にぶつかっても足だけ回し続けるミニ四駆を取り上げ、スイッチを切る千空ちゃん。
振り返った顔はま〜たなにかわっるいこと考えてる表情で。
「ツリーハウスの機能性をガン無視した小屋の建て方がえらく気になっててな。才女様曰く、あの様子なら湧きまくるらしい」
「…湧く…？」
「湧くって、なにが湧くの？」
え、なんか嫌な予感するんだけど、その湧くって言い方…。
引き腰になる俺らに見せつけるように突き出されたミニ四駆。
それには、さっきのゴリラのイラストにプラスして、大きな耳が貼り付けられていた。
「ネズミだ」
「ネズミ？！」
「プレート4枚の上に浮かぶ島国だぞ。ツリーハウスなんつうのはな、外敵から身を守るメリットを除けば、日本じゃリスクばっかなんだよ」
なるほど…確かに、昼間コハクちゃんたちを追いかけて見たツリーハウスは、あまりにアンバランスだったような気もする。
「その上、それぞれの小屋には食料袋があるらしい。それも屋外に袋に入れてぶら下げてるだけとなりゃ、湧くもんも湧くわ」
「な、なるほど…」
「つうわけで」
連絡用、科学のネズミニ四駆の爆誕だ！
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sora(プロフ) - 北さん» いるように、きっと強い重力が働いているのではないでしょうか。そういう2人であって欲しいと私は思っています。原作自体一人ひとりの魅力が強い漫画ですので、彼女も同じように恒星になれたら嬉しいです。応援ありがとうございます。北さんもお体ご自愛ください。 (2020年8月30日 15時) (
レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 北さん» いつも書き込みありがとうございます。彼女も少しずつ成長をしているのかもしれません。記憶がないからこそ自分の二本足でしっかりと立ち、自分のいく末を選択するんだと思います。でも潜在意識というものが人にはあるとも思っていて、生涯のパートナーを直感で選ぶ人が (2020年8月30日 15時) (レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - また心から笑い合える日を待っています。これからも応援しています。無理のない程度に頑張って下さい。長文失礼致しました (2020年8月30日 15時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - もしれません。もし私が彼女の立場であったら、簡単に千空を信じられないでしょうし、自ら行動なんて起こせないでしょう。sora様の描写の素晴らしさもあってか、いつもより強く感じます。素敵です。けれど、やはり記憶が戻って欲しいのもまた事実。千空と愛史ちゃんが (2020年8月30日 15時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
北(プロフ) - 完結お疲れ様です。実を言えば記憶のある愛史ちゃんよりも記憶のない愛史ちゃんの方が好きだったりします（勿論どちらも好きですが）惚れたと言いましょうか、、、。自分の記憶がないのにも関わらずいつも通り、いや、それ以上に真っ直ぐで頭の良い彼女に憧れているのか (2020年8月30日 15時) (レス) id: c788d63342 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年8月2日 17時
