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ツリーハウスには戦士と思しき男たちと、後宮勤めの女たちがいるようで、巨木のちょうど天辺に一際しっかりした作りの家が見える。
まるで天守閣だ…あそこから見れば、螺旋を描くように作られたこのツリーハウスは一望できる。
下手に動くのは難しそう…。
ツリーハウスの門番が怪しげに私を見たけれど、モズが抱えているせいか、何も言わずに通された。
ありがたいやら迷惑やら。
解放されたのは(入り組んだ道を散々歩いて白い目で見られた)、かなり奥の方の家屋の中だった。
「今日からここ使っていいよ。少し前に別の子が使ってたんだけど、もう要らないから」
「…どうして？」
やけに含みのある言い方だ。
小屋の入り口を塞ぐ様に立つモズが、私の顎をつまんで上へ向かせる。
「んー。知らない方がいいこともあるでしょ」
にっこり笑って、彼はそのまま立ち去った。
しばらくそのまま入り口に立ち彼の姿が完全に見えなくなるのを確認してから、小屋の中を歩いて回る。
使えそうなもの…使えそうなもの…
どうしよう、本当に何もない。
鏡も洗面所も、トイレもない。
どういう生活してるの？本当に日本？
もし日本だとしたら、こんなアンバランスなツリーハウス、プレート4枚が重なる地域には絶対に不適切だ。
どれだけ大きな木なのかは知らないけれど、空中都市にしなければいけないほど、危険な動物がいるとでも言うのだろうか。
電子機器類は何も見つけられず(生活必要最低限のものすらない)、絶望したくなる。
電話の一つでもあればSOSが出せるのに…
でもここにくるまで、アンテナも何も見つけられなかった。
本当に大自然の中に間借りして生きる…そう、いわば原始人のような生活。
農作物もそんなに充実してなかったし、きっと狩猟が主なんだろう。
武器も石器を木に括り付ける程度だったし…
いったいどういう状況なの。
ようやくモズと分かれて、1人の時間が出来た。
そのせいで落ち着いて考えることができるのだけれど、あまりに思考すべきことが多すぎる。
とりあえず床にそのまま座ったら、ふと皮服が入った籠が視界に入った。
それを手で引き寄せて、中身を丁寧に取り出す。
皮…これはシカかな？ちゃんと滑してある服。
靴も皮製…
ううん…シカだと日本全国に分布してるから、どこで作られた服か判断が難しいな…
これが何か珍しい皮だったら、この島にその動物がいないと証明できたとき、私は確実に船に乗ってきたと判断できるのに。
そうそううまくはいかないか。
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sora(プロフ) - 雪姫さん» お返事が大変遅くなってしまい申し訳ありませんでした。お体が快復に向かっているようで安心しました。休み休みで良いので、雪姫さんなりのテンポで歩めればいいと思います。今は物語を書く時間が取れず筆が進められないので、のんびり読んでいただければ幸いです。 (2022年1月14日 23時) (
レス) id: a1dae06abc (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - 何度も何度も泣きました。どうしようもなく彼女達が好きで、彼女達のことを応援しているからこそ、辛くても見届けたいなと思っています。精神的なもので完治はまだ難しいのですが、また彼女達の歴史を覗けるのがたまらなく嬉しいです。ずっと応援しています。 (2021年7月13日 13時) (レス) id: 10ca58f2a4 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - お久しぶりです。雪姫です。先日病気の関係で、文章を追うのが難しくなってしまったとコメントさせていただきましたが、少しずつ快復し、今また読み進めています。ようやくこの日が来たのかと思っています。物語の続きを読んだこと、彼女の記憶のこと。読みながら、→ (2021年7月13日 13時) (レス) id: 10ca58f2a4 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - カルーアさん» ご感想ありがとうございます。ここから彼女と彼の本当の意味での絆を描いていきたいと思っています。ずっと温めていたので、怒涛の更新になるかと思いますが、どうぞこれからもよろしくお願いします。 (2020年7月19日 22時) (レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
カルーア(プロフ) - 人類青史�ヾ扱襪�めでとうございます。ついに全てを忘れてしまいましたね…。忘れても尚千空をそして記憶を忘れる前の自分を思い、泣く主人公に読んでいるだけで胸が張り裂けそうです。�△發箸討盂擇靴澆任后９洪郡萃イ辰討�ださい。 (2020年7月19日 20時) (レス) id: 0fc594eb2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年7月11日 15時
