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取り出した瓶の中身…接着剤のシアノアクリレートを鉄鍋に入れて火にかける。
熱で貝に吹きかけ、ブラックライトで照らせば証拠の指紋が浮かび上がってきた。
形で類推すりゃ、貝を棄てた人物は中肉中背の女だと分かる。
そこからはメンタルデカの出番だ。
ゲンにバトンを渡し、捨てられた貝、中肉中背の女というワードからプロファイリングを始めさせる。
「メンタリストは超能力者じゃないからね〜ぜんぶ仮説よ？」
そんな前置きをしておきながら、ゲンは迷うことなく近くの茂みへ歩みよった。
「容疑者は『若い女』。ベテランの年長者なら、いらない貝は最初っから拾わないでしょ。バテちゃうし。集めてから吟味ってプレイングには効率よくサボりたい中高年の空気がないの」
浜辺から少し歩いた後で貝を取捨選択していることから、そこそこ大荷物だったということ。
そこから茂みを屈んだり手で避けたりがしにくいと判断したゲンは、俺が提示した中肉中背の女という線から目線を定め、その高さで折られている枝を見つけ出した。
「はいピィンポ〜〜ン」
そこに引っかかってやがった黒髪をつまみ上げ、にやりと笑う。
「見〜つけた。若い女子の髪」
同じ手筈で近くの茂みを散策すれば、他にも数本の髪の毛が見つかった。
それを試験管に入れる。
「証拠品の毛髪を遠心分離機にかける！」
「え…えんしんぶんりき？そんなものどこに？」
「ここに」
耳慣れない単語に顔を引き攣らせるメンタリストに、これ見よがしに雌ライオンを指さした。
ヤギのミルクからバターを作った時と同じだ。
これだけの腕力があれば、遠心分離機に代用して有り余る。
ヘリでも舞い降りたのかと錯覚するほど、紐をつけた試験管をぶん回し、人力の遠心力で成分ごとに層を分けて調べる。
特に見たかった花粉の層を、持ってきた顕微鏡で詳しく調べれば、それがユリの花粉だと言うことが分かった。
「ユリは沿岸には生えねえ。つまり容疑者は内陸の山を生活圏にしてる！」
「ハ！凄まじいな科学捜査とは。一見何も無いところから追い詰めてゆく…千空とゲン、君らが組んだ追跡からは誰一人逃げられなそうだ…！」
「あとは簡単ね。この進行ルートを山方向にひたすら伸ばせば…」
沿岸から、貝が棄てられていた場所、髪の毛の発見場所、そしてそこから程遠くない山。
大方の足取りが分かった途端、またコハクが飛び出した。
「そこまで分かればあとは私の戦場だ！スピードと視力で戦えるなら逃がしはしない…！」
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sora(プロフ) - 雪姫さん» お返事が大変遅くなってしまい申し訳ありませんでした。お体が快復に向かっているようで安心しました。休み休みで良いので、雪姫さんなりのテンポで歩めればいいと思います。今は物語を書く時間が取れず筆が進められないので、のんびり読んでいただければ幸いです。 (2022年1月14日 23時) (
レス) id: a1dae06abc (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - 何度も何度も泣きました。どうしようもなく彼女達が好きで、彼女達のことを応援しているからこそ、辛くても見届けたいなと思っています。精神的なもので完治はまだ難しいのですが、また彼女達の歴史を覗けるのがたまらなく嬉しいです。ずっと応援しています。 (2021年7月13日 13時) (レス) id: 10ca58f2a4 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - お久しぶりです。雪姫です。先日病気の関係で、文章を追うのが難しくなってしまったとコメントさせていただきましたが、少しずつ快復し、今また読み進めています。ようやくこの日が来たのかと思っています。物語の続きを読んだこと、彼女の記憶のこと。読みながら、→ (2021年7月13日 13時) (レス) id: 10ca58f2a4 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - カルーアさん» ご感想ありがとうございます。ここから彼女と彼の本当の意味での絆を描いていきたいと思っています。ずっと温めていたので、怒涛の更新になるかと思いますが、どうぞこれからもよろしくお願いします。 (2020年7月19日 22時) (レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
カルーア(プロフ) - 人類青史�ヾ扱襪�めでとうございます。ついに全てを忘れてしまいましたね…。忘れても尚千空をそして記憶を忘れる前の自分を思い、泣く主人公に読んでいるだけで胸が張り裂けそうです。�△發箸討盂擇靴澆任后９洪郡萃イ辰討�ださい。 (2020年7月19日 20時) (レス) id: 0fc594eb2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年7月11日 15時
