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「今日を最後に俺らは完全に2チームに分かれる」
彼の一挙一動に全員の視線が集まり、数名が生唾を飲んだ。
「石化の謎を解く『世界冒険チーム』と、本土に残る『人類発展チーム』だ」
もし、こうなることを予測せずにこの一年を過ごしていたら。
きっと、私は本土に残って人類発展チームに選ばれていただろう。
教育や、文明の発展。
千空が私を起こしてくれたのは、そういう意図も少なからず含んでいたはずだから。
それを、投げ出してまで、私は彼の側にいたい。
私は強く本を握りしめ、固唾を飲む。
緊張の走るみんなの空気を吹き飛ばすように、頭上から高笑いが聞こえた。
「はっはー！船長の俺が独断で揃えた、乗船メンバーのリストだ！！」
驚いてみんなが見上げると、すでに科学船ペルセウスに乗船していた龍水が、巻紙を手に仁王立ちしている。
「本来全員船に欲しいところだがな！」
「んなもん、それ沈んだ瞬間人類絶滅じゃねえか！」
「確かに」
「てか定員あるでしょ！」
そんなツッコミなどものともせず、コルウスと呼ぶにはあまりに簡素な渡板が勢いよく下された。
「当然だが全てが人類未踏の危険すぎるミッションだ！二度と戻れないかもしれん！命の保証すらない！」
トリコーンを押し上げ、船長らしいマントを翻す。
おそらく冒険用に用意させたのだろう、二振りの刀(というよりは剣に近い)を腰の両面にぶら下げ、船上から声をいつも以上に張る龍水。
そこにはいつもの自信たっぷりな笑みではなく、硬い意志が瞳に宿って見えた。
「だから今から呼ばれても残りたい奴は残れ！！それは貴様ら自身が決めることだ！！」
「おうよ！聞くだけ野暮だぜ！」
誰が名前を呼ばれるのか、行くべきか残るべきか。
みんなここ最近はそのことでソワソワしていたし、緊張もしていた。
龍水の重たい言葉に全員が体を硬らせる中、まるでそれをぶち壊すように千空とゲンがいやらしく笑う。
「あ〜〜〜んな立派なご高説垂れてねえでよ、必要だっつんならとっとと騙くらかしてでも連れてきゃいいだろうが！船乗っちまえば100億％逃げらんねえよ」
「そういうヨゴレ仕事なら任して〜〜俺自身は行く気ないけど」
「…せっかく龍水が覚悟を決める話をしてるのに…」
この2人は…本当に。
「フゥン、確かにゲン貴様に任せればいいように全員口説くだろうな。だが、やる気のない船乗りなどが混ざれば本人が死ぬのは勝手だが、最悪船を危険に晒す。違うか？」
まさしく、彼の言う通りだ。
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sora(プロフ) - 雪姫さん» お返事が大変遅くなってしまい申し訳ありませんでした。お体が快復に向かっているようで安心しました。休み休みで良いので、雪姫さんなりのテンポで歩めればいいと思います。今は物語を書く時間が取れず筆が進められないので、のんびり読んでいただければ幸いです。 (2022年1月14日 23時) (
レス) id: a1dae06abc (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - 何度も何度も泣きました。どうしようもなく彼女達が好きで、彼女達のことを応援しているからこそ、辛くても見届けたいなと思っています。精神的なもので完治はまだ難しいのですが、また彼女達の歴史を覗けるのがたまらなく嬉しいです。ずっと応援しています。 (2021年7月13日 13時) (レス) id: 10ca58f2a4 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫(プロフ) - お久しぶりです。雪姫です。先日病気の関係で、文章を追うのが難しくなってしまったとコメントさせていただきましたが、少しずつ快復し、今また読み進めています。ようやくこの日が来たのかと思っています。物語の続きを読んだこと、彼女の記憶のこと。読みながら、→ (2021年7月13日 13時) (レス) id: 10ca58f2a4 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - カルーアさん» ご感想ありがとうございます。ここから彼女と彼の本当の意味での絆を描いていきたいと思っています。ずっと温めていたので、怒涛の更新になるかと思いますが、どうぞこれからもよろしくお願いします。 (2020年7月19日 22時) (レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
カルーア(プロフ) - 人類青史�ヾ扱襪�めでとうございます。ついに全てを忘れてしまいましたね…。忘れても尚千空をそして記憶を忘れる前の自分を思い、泣く主人公に読んでいるだけで胸が張り裂けそうです。�△發箸討盂擇靴澆任后９洪郡萃イ辰討�ださい。 (2020年7月19日 20時) (レス) id: 0fc594eb2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年7月11日 15時
