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教育チームでカリキュラムを立てる会議をしている最中、Aが心ここに在らずに見えて仕方なかった。
話にも混ざっているしメモも取ってるけど、眠そうな目は紙よりもずっと先を見ているような気がした。
心配になって声をかけようと思ったけど、彼女の肩を叩こうと上げた手はゲンに捕まれ、寸前で阻止されてしまった。
「羽京ちゃんが気にする気持ちも分かるけど、もうちょ〜っと観察させてよ」
その言い草からして、ゲンもAの異変に気づいていたみたいだ。
だけどあえて声をかけず、自分なりに分析にかけている、ということだろうか。
メンタリストもなかなか大変そうだけど、聞いてしまった方が早い気もする。
「観察してなにか分かるの？」
「…まあ、現時点で分かってることは2つかな」
恐ろしい。
カリキュラム作成会議が始まって2時間、彼女は(一見すると)普通に振舞っていただけなのに。
驚いてゲンを見れば、得意げににやりと笑って指を2本立てた。
「まず1つ目はルリちゃん絡みのこと」
「？なんでそんなこと…」
「この2時間、朝の挨拶以外にまっすぐルリちゃんを見てないからね〜これはゴイスー分かりやすいよ〜」
そうだったかな…。
言われでもしないとそんな些細なこと、気にもとめなかった。
逆に、僕がAだけを見すぎていたのかもしれないけど。
「2つ目は教育とか学校開校とかより、別の何かに引っかかってるってことだね」
「別の何か？」
「教育に関することなら、カリキュラム作成ももっと難航するはず。でも彼女に質問を投げればすんなり考えが返ってくる。ということは、ある程度学校に関することはビジョンがあるってこと」
「…あはは…ほんと怖い男だ」
つくづくゲンが味方でよかったと思う。
「でもそこからがね〜」
困ったように(だけどどこか楽しそうに)笑うゲンは、考え込むように顎に手を当てる。
まるで推理に勤しむ探偵のような仕草だけど、服装や彼の生来の雰囲気から、どこか胡散臭さが漂って見える。
「まあ予想はなくもないんだけどね」
「千空に伝えるべきかな？」
「いや、良いんじゃないかな。本人でなんとか出来るでしょ」
Aちゃんも頭が良い子だからね、と不敵に笑うゲン。
僕よりも先に彼女に会ったゲンは、当然だけど僕より彼女のことを知っている。
そのことに対する苛立ちはないけど、妹のように可愛がってるAのことをもっと知りたいとも思った。
「なんか妬いちゃうな」
千空、龍水、ゲンそしてクロムにも。
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sora(プロフ) - 雪姫さん» 楽しく、偉大な一歩を積み重ねてくれるはずです。いい事ばかりが人生ではありませんので、彼らにも彼らの困難と幸せを等しく乗り越え、血肉にして欲しいと思います。ぜひ、最後までお付き合い下さい。これからもどうぞよろしくお願いします。 (2020年5月27日 10時) (
レス) id: 245919ea47 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 雪姫さん» 雪姫さんにはいつも悪いと思いながら、それでも最後まで読み切って欲しいと願いつつ書かせていただいています。先のことはお話出来ませんが、ただ心配せず、彼らを信じて読み続けてみてください。彼も彼女も弱いだけの人間ではないし、科学と歴史の精神に則って強く→ (2020年5月27日 10時) (レス) id: 245919ea47 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - ほしぞらさん» 書き込みありがとうございます。たくさん登場人物がいるので、全員に性格と役割があると考えるとどうしても話が絡み合っていきます。そこを楽しんで読んでいただけているようで嬉しいです。紙面の上の人ではなくて、血の通った物語を書けるよう日々精進します。 (2020年5月27日 10時) (レス) id: 245919ea47 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 北さん» その些細な心の揺れや、変化、成長、進化をここに軌跡として残せたらと思います。これからもどうぞ星の息をよろしくお願いします。 (2020年5月27日 9時) (レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
sora(プロフ) - 北さん» いつも書き込みありがとうございます。きっと彼女はしっかりしているので、壊れてしまう前に新しい一歩を踏み出そうと努力してくれると思っています。石化後どんなに重要人物であろうと、彼らはまだまだ若いので、色んな葛藤と戦いながら生きていくでしょう。→ (2020年5月27日 9時) (レス) id: 1d20492120 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sora
| 作成日時：2020年4月29日 10時
