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降谷side

『おーい、降谷どーしたの?』

僕の体が揺れるのがわかる。
目を開けるとそこには早川の顔があった。

「…………あぁ、早川、起きたのか」

そう言うと彼女は不思議そうな顔をした。

『あんた、なんでこんな所で寝てんの?ベッドで寝なさいよ』

僕は深いため息をつく。
ベッドで寝てないって事分かるんだったら普通は心配してくれてるとか思うだろ。
早川はいつも僕が早川のことをどうでもいいと思っていると思われているらしく、俺の感情に気づくことはなかった。

『こっちはお前が寝づらくて疲れると思って心配してんのになんだそのため息』
「……いや、お前はほんとバカだなと思って」

また馬鹿と言ってしまう俺も馬鹿だ。
ふざけるなと騒ぐ早川に

「あ、おい。石原さんお前のこと呼んでたぞ」

と本来の要件を伝えた。

『…………また?』

早川は顔を歪ませる。
相当石原さんのことが嫌いなのだろう。

『いつ呼んでたの?』

僕は腕にある時計を見た。
…………?
…………????
さっきから2時間経ってる……??

「……やばい、2時間前だ」
『は?なんでそんなに前?』

セクハラをするが、石原さんはとても神経質だ。特に時間には厳しい。
僕が起こしに行くと無理やり言ったのに2時間も待たせるなんて今頃とんでもなく怒っているだろう。
数分だけ早川と一緒に寝てすぐ起きようと思ったのに。こんなに寝過ごすとは思わなかった。

「…………早川を起こしても起きる気配なかったからしばらく待とうと思ったら……寝てた……」
『はぁ!?!?なにやってんのよ!!その時に無理やり起こしなさいよ!!!』

さすがにこればかりは俺も何も言えなかった。
早川がセクハラを受けていると分かっていながらその原因を作るとは酷すぎた。

「……謝罪も兼ねて僕も一緒に行く」
『責任はあんたがとりなさいよ』
「ほんとにお前偉そうだな」

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なみ - とっても面白いです。更新楽しみに待っています!!続きが楽しみです! (2019年8月8日 10時) (レス) id: 0ffda98372 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO - 面白いです!更新待ってます! (2019年4月14日 21時) (レス) id: 5129f74190 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:数の子 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年4月3日 9時

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