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降谷side
「早川とその相手はどこに出かけてたんだ？」
「具体的にどこって分かるわけじゃないけど何回か来てた場所だったみたい。
足音の響き方的には廃ビルに思えたけど」
廃ビルか……暴力団員ならありえる話だ。
「早川さんからの連絡はないの？」
「彼女からの連絡は……ないよ」
あるはずがない。
彼女はいつも一人でなにかをしようとする。苦しくても、辛くても、助けは求めない。公安警察は持ちつ持たれつの関係。本当は助けを求めるように教えこまれている。
なんで助けを求めないんだ。なんで、僕を頼らないんだ。あんなことを言ってしまったと言えど仲間を頼らない彼女に腹が立った。
「(……生きていたら絶対に説教してやる)」
カウンター席に座っているコナンくんはアイスコーヒーを飲んだ。僕とコナンくんしか店にはいない。だから、グラスに入っている氷がぶつかり合う音が響いた。
「廃ビルに着いたのはここを出た何分後位の話なんだい？」
「えっと……電車に乗った音がして……駅のホームのアナウンスで"錦座駅"って言ってたからここからだと20分くらい？」
「錦座駅からどのくらいで男と会ったんだ？」
「歩いて5分くらいだったと思うよ」
錦座駅から歩いて5分の廃ビル。
なるほど、錦座のような人通りの多い場所に暴力団がいるわけないと思わせるいわゆる灯台もと暗しか。
「ありがとうコナン君。助かったよ」
僕はそう言って店の奥に入ると、風見に電話をかける。風見は3回目のコールで電話に出た。
「風見か？早川の居場所が分かったかもしれない。錦座駅から歩いて5分内の廃ビルを全て探せ。くれぐれも一人で行動するな。敵は複数人かもしれない」
電話を切る。
あとは風見からの連絡を待ってその場に向かうだけだ。
するとスマホが鳴る。風見からの返事だ。相変わらずあいつは仕事が早い。
「場所が分かりました。今応援を呼んでいます。場所は錦座一丁目の○○ビルです」
「分かった。直ぐに向かう」
ポアロの店長に早退すると伝えて急いで店を出る。すると後ろから「安室さん！」と俺の名前を呼ぶ声が聞こえた。
「コナン君……」
「安室さん、僕もついて行っていい？」
「だめだ。君が着いて行くのは危険すぎる」
「情報を聞くだけ聞いておいてそれは無いんじゃない？」
「情報をくれたのは感謝する。だけどついて行くついて行かないは別だ」
僕はそう言って近くの駐車場に停めていた車に乗り込んだ。
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なみ - とっても面白いです。更新楽しみに待っています！！続きが楽しみです！ (2019年8月8日 10時) (
レス) id: 0ffda98372 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO - 面白いです！更新待ってます！ (2019年4月14日 21時) (レス) id: 5129f74190 (このIDを非表示/違反報告)
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