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降谷side

それから僕は彼女の事をよく観察するようになった。
行動、癖、言葉遣い、友人関係などあらゆる面で彼女について調べた。

が、

「(なんでどれも完璧なんだよ……)」

困っている人には声をかけて、可愛らしい癖があり、男女共に人気が高い。
ここまで完璧だと彼女は元々そう言う人間なんじゃないかと思えてくる。
だとしたら僕が冷たい態度をとっているのが悪いんじゃないか。

「(…………でも、なんか胡散臭いんだよなぁ)」

そう思っても、ボロが出てこない。
彼女への態度を少しずつ改めようと思ったその日だ。

試験前日だったそのとき、俺以外の奴らは全員早川から勉強を教えて貰っていた。
だから部屋には俺以外の人間はいなかった。

「お、零。お前まだやってたのか」

勉強を終えたであろう同じルームメイトの景光が部屋に戻ってきた。

「お前こそ、大丈夫なのかよ」
「僕はあの可愛い可愛いAに教えてもらったからばっちりだ」
「…………景光、お前ほんとにあいつのこと好きだな」
「零は嫌いすぎなんだよ」

ことある事に景光は早川のことを可愛いと言った。
恋愛感情には発展しないものの、友人として仲がいいのは事実だった。

「外で休憩してくる」
「おー、俺もう寝るわ。もう12時だし、無理すんなよ」

おやすみ。
お互いにそう言ってから部屋を出た。

「(こんな夜中に廊下に出てるやつなんていないよな)」

そんなことを思いながら僕は暗い廊下にある自動販売機まで歩く。

『___!_______!』

どこかから声が聞こえた。
話している内容は聞き取れない。
こんな時間に誰だろう。僕は声のする方へ歩いていく。

『_______なんなのよあのクソ!!!いつも澄ました顔して私の事馬鹿にして!!!ふざけるのもいい加減にしろ!!!!』

声の主は、あの早川Aだった。

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なみ - とっても面白いです。更新楽しみに待っています!!続きが楽しみです! (2019年8月8日 10時) (レス) id: 0ffda98372 (このIDを非表示/違反報告)
SHINO - 面白いです!更新待ってます! (2019年4月14日 21時) (レス) id: 5129f74190 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:数の子 | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2019年4月3日 9時

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