自分はモブだって言ってればヒロインになれんじゃね？【赤葦京治】

モブって言う25 ページ25

スーパーの帰り、

暗い道を赤葦と歩く。







「買い物つき合ってくれてありがとう。

別にひとりで大丈夫だったし、正直邪魔だったけど」






「はい。邪魔だと思われているのは知ってました。
ただ、一緒に買い物って何か新婚みたいでいいなって思いました」







「うん、何で今それ言ったの？」





相変わらずきもいな。









沈黙が訪れる。






さっきもなってたから別に今は焦んないし
気まづくもない。






夜の道を二人で歩くと安心する。









「Aさんって好きな人居るんですか」








突然赤葦がそんな事を聞いてくるので少し驚いた。









「いないなぁ、大体私はモブだし。
私自分のことモブって言ってるんだ。

まぁ、これからもこの先もモブで


他になにがある訳じゃないんだよね。だから好きな人なんて居ないし」









「Aさんって自分の事モブって言ってるんですね。


じゃあ、Aさんは俺に告白された時からヒロインですね」







「え？」







「ほら、よくあるでしょう？

モブって言ってる女子が告白されるやつ。


その通りだと、あんたは俺に告白された時からヒロインだなと」









＿＿＿＿＿最近思うんだよね、
自分の事モブって言ってればヒロインになれんじゃないかって。
だって結構モブっぽい子がイケメンに告白されるみたいなやつあるでしょ？
そう思わない？真希＿＿＿＿＿＿








私は前に自分で言った事を思い出す。









赤葦は私がそう言った事を知っていたのか。





もし、知らなかったとしたら







赤葦とは本当に運命の出会いなのかもしれない。

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