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次の日俺が組織から与えられた自分の部屋に居るとコンコンとドアが叩かれた。
どうせ、ズームだろう。
「どうぞ」
俺の言葉でドアが開く。
「バーボン、来ちゃった‼」
そしてお馴染みのズームが屈託のない笑顔で部屋に入ってくる。
今日はスコッチも用があるらしく、ズームのうしろで笑いながら部屋に足を踏み入れた。
「ジンから仕事を頼まれたの！この３人でやれって話らしいよ。ね、スコッチ」
いつも『会いたいから来た』とか『ケーキを一に食べよう』とかろくでもない様で来ているズームなのでちゃんとした用があることに驚く。
「立ち話もなんです。どうぞ、ソファーに座ってください」
俺がそう言えば二人は「ありがと」と声を合わせてソファーに座る。
ここには俺と佐々木と唯の３人、つまり潜入捜査をしている者しかいないが、いつどこで組織の人間に見られているか分からない。
だからたとえ３人だけの空間だとしても皆演技をするのだ。
「あー！バーボンと捜査できるなんて素敵！」
「ズーム、俺は？」
「スコッチも嬉しいけど......やっぱりバーボンが好き」
そう言ってズームは笑った。
あぁ、これが潜入捜査でなければ今すぐ彼女は俺と目を合わせずに話すのか。
そう思うとこの笑顔に踊らされているようで吐き気がする。
この感情をたとえるならポーカーだ。
手持ちのチップすべてを賭けて挑んでいたポーカーで
俺が勝つと確信し俺が熱くなったところで彼女のすべてを見させられる。
無表情の彼女はとても強くて俺は全てのチップを持っていかれたあと彼女は言うんだ
「次は、命を賭けましょう」
と。それも満面の笑みで。
そこでやっと俺はこの勝負は最初から勝てるはずのない勝負だったんだと気づくんだ。
ズームの笑顔を見ているとそんな、
最初からすべてが嘘だったかのような気持ちになる。
だからこそ、俺は見てみたくなるんだ
ズームではなく、佐々木Aの本当の笑顔を。
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暁(プロフ) - 私の好みドンピシャです！ありがとうございます！更新待ってますね！ (2018年3月28日 0時) (
レス) id: 056a8fea55 (このIDを非表示/違反報告)
紅蓮(プロフ) - こんな作品待ってたんです！！更新、とっても楽しみにしてます（＾Ｏ＾☆♪ (2018年2月10日 14時) (レス) id: 39bfad530b (このIDを非表示/違反報告)
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