【悲報】公安に腐女子が来た件について

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風見side


「お前、抜け駆けはなしだからな！」

「は？」

俺のデスクに河合が突然来たと思えばそんな事を言われる。

「しらばっくれんなよ！早川の事だよ、早川の！」

「.......いや、だからなんの話.....」

「お前昨日早川と二人でデートしてたの見たんだからな！
さっき早川本人から事情を聞いたらつき合ってる訳じゃないのは分かったけど...！」

昨日、二人で食事をしたのを見られていたのか。

「早川は公安唯一の女刑事で俺たちの姫なんだよ！！」

河合は鬼気迫る勢いで言う。
........その姫がまさか重度の腐女子なんて思ってもいないんだろうなぁ。

「大丈夫だよ、俺と早川の間には何も無いから」

「本当だな！？ほんとに言ったな！？何もすんなよ！？姫に何もすんなよ！？」

「........しつこいな、分かってるって」

「お前、どれだけ自分が羨ましい事してるか分かってないな！？
あんな仕事ができて真面目で人に気を使えて美人で笑顔が可愛い早川と一緒にデートだぞ！？

お前、公安の奴らからうらやましがられてるぞ！？」

.........相変わらずAの擬態っていうか猫かぶりうまいな......

伊達に腐女子やってねぇな。
正直その才能を捜査で発揮して欲しい。

「分かってるって。ほんとに何にもしないし、実際何もないから。
ていうかお前、自分の仕事やれよ」

「......くっ！分かったよ！お前絶対だからな！？絶対手出すなよ！？早川は皆の物だからな！？」

そう言って河合は自分のデスクに戻って行った。

あいつ、彼女何年いないんだっけ。
悲しい野郎だな。

「風見さん、コーヒー淹れました」

すると今度は俺のデスクにAがやってくる。

「あぁ、ありがとう」

「ねぇ、裕也。今度いつ降谷さん捜査から戻るんだっけ」

Aは小さな声で言う。

「確か、あと2、3日したら帰るって言ってた気がする」
「え〜！？2、3日しないとあのイケメンフェイス拝めないの！？」

もう、なんの為に生きてるんだろう。

Aはそう呟く。

「はぁ、ほんとにお前もお前だな」

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