小さくなったタラし女【降谷零】

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パァン

銃声が鳴る。

拳銃の弾が私の真横を通る。
「.....ッ！」

そのとき、私の顔と弾が軽くふれた。

弾がふれた場所から血が流れて行くのが分かる。

かすり傷程度のものだが、まさか顔に当たるなんて思ってもいなかった。

銃は小さければ小さい程、命中率が下がる。
拳銃は相当近くに居なければたいてい狙った人物には当たらない。

ましてや今は男が焦っていた状況だ。

かすり傷でも、当たったのは凄い。

男はれいれいに取り押さえられてた。


「Aちゃん！大丈夫！？」


蘭さんが私のもとへ駆け寄ってくる。

「女の子の顔に傷をおわせるなんて最低ね」
ましてやこんな可愛い子の顔だから罪は大きいわね。

園子さんは男を睨む。


すると、遠くからパトカーの音が聞こえてきた。

誰かが通報したのだろう。

しかし、それよりこんな騒ぎになるとは思わなかった。
この状況を組織の人間が見ていたとしたらヤバい。

正直、今にでも逃げたいがそうはいかない。

多分この後、警察に事情聴取をされるだろう。

それまでは帰れない。



「顔のけが、はやく消毒した方がいいんじゃない？」


蘭さんが心配そうに私の顔を見る。

そんな大けがでもないのに、
こんなに心配してくれる彼女はきっと素直で優しい人なのだろう。


「大丈夫ですよ。かすり傷ですし」


「でも.....」


蘭さんはそれでも心配そうな顔を浮かべる。


すると、そのやり取りを見ていたれいれいが

「あ、それなら確かポアロに救急箱があったはず」
と思い出した様に言う。


「あ、それがいいですね！
私たちが警察に事情を話ますから、安室さんはAちゃんの手当をお願いします」


「はい」


れいれいは笑顔で返事をした。


「じゃあ、行きましょうか」

れいれいは店のドアを開けて私を招き入れる。


よし！これで私の傷の消毒が出来る.......




じゃねえよ！！！！！！！！




ちょっと待て！！この状況ってまさか......

れいれいと二人きり！？！？！！？！？

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