推しに似ている。【ツイステ】

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僕と監督生氏は黙ってオルトを見守っている。
しかし、おかしいな。探知にこんなに時間がかかるなんて。
不備なんてことはないだろう。メンテナンスは済ませてあるし。そもそもオルトはそんなにヤワじゃない。
『機械的』なオルトの声がする。


｢どう？｣

｢シェリ･コルディエ、生体反応感知できません｣

｢……もう一度、探して｣

｢＿＿＿感知できません｣

｢そんなはずは……！オルトくん、本当に分からないの！？｣

｢感知できません｣


『感知』できない。この学園内のどこにもいない。そんなはず、ある訳が無い。
何か特別な理由が無い限り、休日を除き学園から出ることを許可する外出許可証は発行されない。

彼の性格からして、学園外への外出を友人や僕に黙っておくのは考えにくい。事情はともかく、しばらく授業を休むことくらいは伝えて行くはずだ。


｢だとしたら、彼はどこへ？｣

｢ここに来る前部屋を覗いて来たんですけど、荷物とかはそのまま置いてありましたし、制服はかかってませんでしたよ……？｣

｢…………｣


学園内では生体反応を感知できなかった。だが外へ出たとも考えられない。
生体、反応。熱や音、発生した二酸化炭素、様々な要素。シェリのデータと合致するものは無し。
ならそれ以外のもので探すしかない。
それ以外、って、何だ。考える。考える。考える。


｢ッ、とにかく、学園長とレオナ先輩に伝えて来ます！｣

｢ちょっと待って｣


勢い良く立ち上がった監督生氏を言葉で引き留め、オルトに問う。


｢シェリの魔力反応は？どうかな｣

｢シェリ･コルディエの魔力反応を検索します。選択範囲:ナイトレイブンカレッジ＿＿＿ヒットしました｣

｢！！｣

｢マークして｣

｢多大な魔力反応を感知。発生源:植物園｣

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