【狼ゲーム】ありがとう、さようなら 〜6章〜【飯田リンタロウ】

第193話【呼び捨て】 ページ19

リンタロウ「ありがとう♪ 落ち着いたよ♪」



貴女「それなら良かった」



リンタロウ「じゃあ、調べに行こっか♪」







リンタロウは私から離れ、植物室に向かおうとする








貴女「待ッて！！」



リンタロウ「どうしたの？」








私は反射的にリンタロウの手を握っていた



それも離さないと言わんばかり、力強く握っていた



どうして私はリンタロウの手を握っているんだ？









リンタロウ「Aちゃん？どうしたの？」



貴女「やめ……て」



リンタロウ「…………？」



貴女「ちゃん付けしないで。リンタロウには呼び捨てされたい」









勝手に口から出ていた



なんで、今、こんなことを言ってるんだ



無自覚でしている足止めなのか



そうだとするのなら私は凄いぞ









リンタロウ「Aって呼んだらいいんだね♪」



貴女「うん！」









なんで私は喜んでいるんだろう



ただ呼び捨てされただけなのに



それだけなのに、それだけなのに



それだけなのにとても心地よい



そして、もっと名前を呼んで欲しいと思ってしまう



こんなことを思ったのは兄様以外では初めてだ



なんだろう？この気持ちは

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