24 ページ26
・
「すぐには強くなれません。毎日毎日、鍛錬を重ね、地道な努力を続けられた者に強さは与えられます。慎寿郎さんも、最初は今程強くありませんでしたよ。」
「父上も……毎日鍛錬を……?」
「はい。Aに見えないところで、ですけどね」
少し口角を上げ、そういう母上
「でも、杏寿郎を守らなければ……」
「そう焦らずに。自分を、慎寿郎さんを信じて努力し続ければ、必ず、結果は後から着いてきます。」
後から……?
……確かに、1年前は炎の型、ましてや全集中の呼吸なんて出来なかった……
「貴方は強くなっています。Aは強い子です。」
そっか……
私強くなれてるんだ…
父上から1本取れなくて焦っていたけど、
力はしっかり着いてきてる。
「ありがとうございます…(涙)」
少し俯いて涙を隠す。
そうしていると頭を撫でてくれた
「明日も稽古をつけてもらうのでしょう?
いつも空腹でいた方が、習得は早くなりますよ。」
?
??
???
お腹すいてるまま稽古したら私死んじゃうよ母上
母上の言ってることを理解しようと考えるも
頭に3つほど?が浮かぶ
「ふふ、物理的な意味ではありません。」
「??」
「今、Aが稽古しているのは、技の修正でしょう。
自分の癖が邪魔をして、上手くいかないのではないですか?」
「そ、そうですっ!何度も意識してやっているのですが、あまり上達していない気がします……」
「だから、今持ってるその知識を全て捨て去って、慎寿郎さんからの指導を1からやり直すのです。
満腹の時より、空腹の時の方が沢山食べる事ができるでしょう? 一旦空腹の状態にして、指導を受け直すというのも1つの方法だと思いますよ。」
すげぇ……
母上も師範だ……
「なるほど……1回リセットする感じですね…!
明日からそうできるように頑張ります!」
「応援しています。
早く湯浴みを済ませて、身体を休めるように。」
「はいっ!こんな夜更けに、ありがとうございました。
おやすみなさい!」
長い廊下を歩いて
少し微笑んでおやすみなさいと言う母上と別れ、
急いで寝る支度をする。
あっ、母上から言われたこと全部書いとこう
明日からも頑張ろう。
150人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
プスメラウィッチ - よぴさん初めまして、続き頑張ってください。楽しみにしています(*^^*) (2021年10月30日 21時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
名無し76786号(プロフ) - 続き楽しみです! (2021年9月29日 18時) (レス) id: 9763a79721 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:よぴ | 作成日時:2021年9月14日 2時