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A『そういえば...
なんで二次会、行かなかったの?
ユラさん?と...リムさん?だっけ?
「ウチらと行こーやー!」って
言ってそうなんだけどw』
『や、モノマネ下手くそすぎw。
言われたよ。でも早朝から
処理しなきゃいけない仕事があって
無視して帰ろうとした。
で、突然の雨に困ってたAを助けたってわけ。
あー、俺って来世も期待出来るんじゃね?』
わざとらしく前髪を掻き上げると
Aは鼻で笑いつつも
A『え...ちなみに何時に起きんの?』
って聞いてきた。
『んー6時半には家を出たいから...
起きんのは6時前かな?』
A『え!?早く言ってよ!私、帰るよ!』
そう言って床に置いたバッグと
俺がAに被せたジャケットを手に取った。
『ちょ、そのジャケットは俺のだけど?』
A『知ってる!
...クリーニングして返したいから。』
『雨に濡れただけだろ。
それくらいでクリーニングとか大袈裟すぎ。』
ジャケットを引ったくり
『悪いって思ってんならモーニングコールして?
うーん、、そうだなぁ....
5時45分くらいにしてくれたら助かるから。』
そう言ってウチから
Aを追い出して手を振った。
ドアを閉め、Aに被せた
ジャケットの内側に顔を埋め、
スゥっと鼻から息を吸った。
変 態だって?
なんとでも言え。
湿ったジャケットの内側からAの匂いが
微かに移っていて...
これがディフューザーになれば
凄く良いって切実に思った。
Aの匂いがするジャケットに向かって
『おい、お前。暫くAの匂いを纏っとけよ。』
って握り締めて
湿った布を相手にメンチを切る。
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ねこたん(プロフ) - 初めまして!コメント失礼します!このお話読ませて頂きました!最高でした✨これからも応援してます!! (2021年12月29日 12時) (レス) @page31 id: d1f46be94a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナイン | 作成日時:2020年4月18日 18時