2. ページ2
.
高校入学して数日後。
私服に着替えてヌナの家に向かう。
チャイムを押すと知らない女の人が出てきて。
『Aさんは?』と聞くと
『あぁ!先輩なら実家のあるソウルに帰りましたよ!』と言われ...
暫く立ち直れなかった。
どうして何も言わずに居なくなったの?
どうして連絡一つしてくれないの?
と思ってみたが......
俺は俺で通う高校すら行ってないし...
連絡もわざとしてないし。
.
『なに?テヒョン。そんな寂しい顔して。
あ、これ特別に貸してあげるから読んで!
元気出して!』
隣の席に座る女子に
今流行っているらしい小説を渡された。
文字ばっかって退屈なんだよなぁ...
その本の表紙を見つめていると
作者はヌナと同じ名前、Aという人だった。
苗字は無く【A】とだけ。
横を通り過ぎる女子からも
『あ!それ超いいよ!ヤバいよね〜♪』と。
机に立て肘をついて読み始める。
あー...やっぱり俺の苦手なやつ....
でも。
1ページ読むと面白くて。
借りて3日後に返すとビックリされた。
それから俺はAのファンになった。
.
俺には歌手になりたいという夢があった。
ある日、その夢とほんの出来心で
大邱で行われたオーディションに足を踏み込んだ。
それがヌナとまた会えるきっかけになるとは知らず。
425人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ナイン | 作成日時:2019年12月3日 17時