26.決断 ページ26
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出版社で少し作業をして家に帰る。
玄関を開けるとテヒョンが座り込んでいた。
話したくない、
顔も見たくない。
立ち上がる彼に目を合わさず
『お疲れ様。今日は疲れてるから帰って。』
と追い出そうとした。
『ヌナ...黙っててゴメン。
俺の記事、、見たよね?
見たから避けてるんだよね?』
手を握ってきた彼の手を
払い除けてしまっていた。
『どっちなの?テヒョンが
今、愛しているのはどっち?』
心の中で私と言ってと祈る。
私の方が付き合ってる年数が長いんだから...
『.....ごめん、ヌナ。
今は撮られた彼女の方を愛してる。
だから....別れよう....。』
悔しかった。
付き合ってたった1年の女の子を
愛してると言った事に...
他に彼女がいたと気付かなかった事に...
私が " 好き " を伝えるのが苦手だったから?
彼に別れを切り出されてから数週間が経っていた。
辛かった。
同じソウルにいる事、
同じ韓国にいる事、
同じ韓国の空気を吸っている事、
テレビを付ければCMとか番組にも出てくるし。
街を歩けば女の子達が彼らの話をしているし、
街に貼ってあるポスターだって。
限界かもしれない。
だから日本の出版社の方からの
この話は良い機会だと思った。
【Aさん、日本で活動されませんか?
Aさんの小説、すっごい人気なんです。
故郷を離れるのはお辛いでしょうが、
ぜひ日本に来てください!】
マネージャーをしてくれていたジウも
その方がAの為になる、
もう苦しんでる顔は見たくないし、
と背中を押してくれて、
私は日本に移り住む事にした。
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ナイン(プロフ) - hnkさん» ありがとうございます!ボチボチ書いていきます...! (2019年11月14日 22時) (レス) id: ac6d2c3a7e (このIDを非表示/違反報告)
hnk(プロフ) - 続きが楽しみです!!! (2019年11月14日 19時) (レス) id: 67d440b9d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナイン | 作成日時:2019年11月7日 21時