23-Tonight. ページ23
ジン side
ライブの次の日。
俺とナムジュンの2人でアオキ兄さんのオフィスに向かった。
Aが居なかったから彼女は?と聞くと
師匠『あぁ…実は最近、彼氏と別れたみたいで。作業室にこもってボーっとしてると思うよ。なんなら何か言葉掛けてあげて?』
ナムジュンと作業室に向かいながらAの作業室って初めてだよな、メンバーの中じゃ俺たちが一番乗り?とちょっとした優越感と高揚感で足取りが軽かった。
Aの作業室に着きノックしてみるも返事がなくて。
ソッとドアを開けると俺の<Tonight>を聴きながら、レーシングカーのシートみたいなオフィスチェアに背中を委ね、涙を流すAの横顔が目に入った。
彼女はきっと悲しいはず…
なのにその姿ですら美しく見えた。
【彼氏と別れたって聞いたよ…大丈夫?】と聞くと
《ジンちゃん、ケンチャナヨ〜》と返事された。
大丈夫だったら泣かないよ?と言おうとしたら
ナムジュンがAに駆け寄って彼女を横から抱きしめた……。
ーーーーーーーー
ナムジュン side
無理に笑って大丈夫なんていうA。
そんなわけ無いだろって思ってたら体が勝手に動いてた。
【泣くなら俺のこの胸、貸してあげる。ここで思いっきり泣いて。で、また笑って?それまで離さないから。】
Aは【ナムちゃん、ありがとう】って言いながら声を殺すように泣いた。
...俺の腕をギュッと掴んできたから
俺も抱きしめる力を少しだけ強くした。
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作者名:ナイン | 作成日時:2019年9月3日 17時