シュガーブラック (ページ6)

今日:8 hit、昨日:3 hit、合計:10,423 hit

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無事、本日の3曲が終わって今日録った曲を聴いてみる。

『うん、良い感じに録れてますね。今日はこれで終了です！』

龍「残りは明日？」

『はい！明日も良い声が出るように今日も焼肉食べてきてくださいね！』

グッと親指を立てて龍友さんを見れば、わしゃわしゃと頭を撫でられた。

龍「よしよし、じゃあAも一緒に焼肉行くか」

『え、行きたい！でもこの後予定続いてて…』

龍「何時に終わるん？おっちゃん待っててあげるわ」

『23時とか…』

龍「よし、じゃあ終わったら連絡してな」

ポンポン、と頭を撫でてスタジオを出て行く龍友さん。

涼「俺も行きたいって言お〜。じゃ、あとでね」

『はい、お疲れ様でした！』

バタンと、扉が閉まる。

「Aさん、明日も早いんですよね？断ったら良いのに…」

一部始終を聞いていたレコーディングスタッフが苦笑いしながらそう言ってきた。
確かに明日も早いし、スタッフさんも労って言ってくれてるんだと思うけれど…

『へへっ、スタッフさんも来ますか？笑』

「いや、長くなりそうだし僕は遠慮します笑」

場の雰囲気を和らげつつ、明日のレコーディングの話に持っていく。

龍友さんも涼太くんも、多分私が仕事で行き詰まってることに気がついてるんだろうな…。
2人とも年上だし、私がLDHに入社した時から知ってるから、こうやってちょっとした変化に気がついてくれて、溜め込まないように食事に誘ってくれる。

本当に職場に恵まれてるな、と思いつつ。
支えなきゃいけない立場なのに、統括に任命してもらったのに頼られないなんて申し訳ないな…。

「Aさん、無理はしすぎないで下さいね…」

『えっ、あぁ、大丈夫ですよ！』

「社内スタッフでも結構話に出てます。Aさんの仕事量の多さの話…。僕、技術職だからあんま力になれないと思うけど、なんかあったら相談乗りますからね」

『わ、すみません。ありがとうございます！』

スタッフにも心配かけるなんて…、もっと頑張らなきゃ。