甘く、切なくも甘い物語【妖怪ウォッチ】

お妃様:: エンマ大王◇ ページ41

〜A視点〜

大王様の妃を決めるらしい。


それはオーディションみたいなことをして決めるんだって。立候補した人の中から。

私は大王様のことが好きだから応募したけど。
でも、決める内容を見たけれど私には到底無理なことだった。
だって内容はこれだよ！？

・テーブルマナーがなっているか
・料理ができるか
・身の回りの世話

などなど……。

最後のやつは出来るけどテーブルマナーとか料理とか全然出来ないよ。
私は今は妖怪だけど人間だった頃は貧乏でご飯が食べられるかどうかの話なのにテーブルマナーなんて次元が違う。

『やっぱり、ダメなのかなぁ……』


応募した人はきっと全部出来る人なんだ。
私には無理な話だった。


『でも、やってみようかな』


ちょっとのチャレンジ精神で当日を迎えた。

＊＊＊＊＊＊＊



『根性では無理だ』

ああ、詰んだ。


屋敷を目の前にしてなにを言ってるんだろう。
私は……。

というか、私みたいな低級妖怪なんていないし……。みんな、素晴らしいお方が来ている。



ぬらり「……………で以上だ！！」



あ、議長様がなにか説明してたけど全然耳に入ってなかった。


詰んだ。


エンマ「………」


なんか、大王様に見られてる！？聞いてなかったことがバレたのかな。


ぬらり「では、各自、与えられた部屋に戻るように！」


ぞろぞろとみんな出ていく。

え！？与えられた部屋！？
どうしよう…。話をちゃんと聞いてなかったからわからない。


？「おい、お前はあっちだぞ？」


『ふぇっ！？ああ……だだだだいおうさま！？』


エンマ「焦りすぎだろ。まぁ、これが鍵だ。お前、ちゃんとぬらりの話聞いてなかったろ？」


『うぅ……』


エンマ「図星かよ。そこは嘘でも聞いてましたって言えばよかったのにな」


『ふぇ？』


エンマ「今ので減点されたぞ」


『そ、そんなっ……』


エンマ「せいぜい頑張れよ…」


『は、はい』



大王様に言われたからにはしっかりと全力を尽くさなければ。

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