甘く、切なくも甘い物語【妖怪ウォッチ】

別人なんだよ？:: ぬらり神◇ ページ22

ぬらり神「A、大丈夫か？」


『あれ？私……』


ぬらり神「疲れていたのかもしれない。そこの木にもたれて寝ていたぞ？」


『あ、ごめん』

そういえば私、ぬらり神に呼び捨てで名前呼んでもらってるじゃん。こんな嬉しいことあるかな！？


ぬらり神「まだ、熱があるかもしれないぞ？普段のAは私に対して敬語だし」


………ちょっと聞いていないことですね。


『そう……なんですか？』

危うく敬語じゃなくなるところだった。


ぬらり神「お前は常に敬語だ」


知らないよ。そんなこと。

＿＿＿＿

……それからしばらくたった。
ぬらり神とも楽しく会話している。

そのおかげかだいぶ関係がわかってきた。

私と同じ顔と名前のAさんはぬらり神と親しい友達らしい。

きっと、ぬらり神はAさんのこと


………好きなんだ。


はぁー、ここまできてこれはないでしょう？

〜ぬらり神視点〜

よかった。Aが無事で……。

私とAが話していたときAが急に倒れた。しばらくすると目を開け少しおかしな状態だったがいつも通りのAにもどった。

でも、たまに私に見せるひきつった笑いはなんだろうか。それが気になって仕方がない。

倒れるまではそんなのではなかった。


『では、また。ぬらり神』


ぬらり神「ああ」


気になった私はAを調査することにした。

＿＿＿＿
………何日かたったある日。私は驚いた。


衝撃的なことを聞いてしまったのだ。


『いつまで私はAさんなんだろう』


この言葉だ。ということはあれはAじゃない別人か……？

聞いてみるしかないな。

ぬらり神「A、話がある」


『どうしたんですか？ぬらり神』


ぬらり神「お前はAじゃないのか？」


『え？』

明らかに動揺している。これは本当かもしれない。


ぬらり神「私はAだと接していたがお前はAではないのか？」


『………私は……AさんでAさんじゃないです』

なにを言いたいのか。

『顔と名前は一緒のぬらり神が知るAさんではありません。Aさんの体の中にいる別人です』


Aの中の別人………？どうやって入れ替わったんだ？

ぬらり神「どうしてそうなった」


『私にはなにもわかりません』


……Aじゃないのか？
でも、行動一つ一つが同じだ。

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