medicine:: 女郎蜘蛛△ ページ32
薬はいい効果を与えるものもある。
しかし、悪い効果を与えるものもある。
その悪い効果を喜ぶものもいるだろう。
どちらがいいなんて人によって変わる。
多くはいい効果をとるだろう。自分に使うのなら。
相手に使うなら悪い効果を望むだろう？
臨機応変に使うのがいいかもしれない。
☆★☆
「あの、女郎蜘蛛さん。お水、もらえますか？」
「は〜い、分かったわぁ」
嬉しそうな声色が私の耳に届く。女郎蜘蛛さんは私に水を飲ます。彼女、いや、彼といった方がいいのか。女郎蜘蛛さんは私の師匠だ。なんのって、愚問だね。女郎蜘蛛さんといえば毒のスペシャリストではないか。
私は毒について学ぶ弟子だ。
でも、今では学ぶことは少し困難になった。理由は私の目が見えないからだ。否、見えなくなったと言った方が正しいだろう。
ある日の薬の実験。女郎蜘蛛さんに飲まされた薬によって視力を失った。
女郎蜘蛛さんはわざとではないと謝ってきた。もちろん私もずっと女郎蜘蛛さんがわざとそんなことをやる人なんて思ってないので疑わなかった。
でもそれが間違いだったのかもしれない。
私の視力を奪ったあとは行動することさえも奪ってきた。
視力を失わせる薬の次は手足が麻痺し動かせなくなる薬を飲ませてきた。むろん、私はそのときどのような薬かだなんて知るよしもなく疑いもせず飲んだ。
それから私はずっとベッドの上で女郎蜘蛛さんにお世話をされながらでしか生きていくことができなくなった。
最初は自由を奪われたかのようで嫌だった。もちろん恨んだ。恨んで恨んで………普通に生活できるものを憎んだ。妬んだ。
でも途中からそんな感情はなくなった。かわりに新しい感情が芽生えた。それは恐怖だ。
恐怖が私を支配していった。今でもこわい。女郎蜘蛛さんと一緒にいることがこわい。いずれ、命まで奪われてしまうのではないかと考えている。
女郎蜘蛛さんはいつも嬉しそうに言う。
「はやく、私のものにならないかしら。私の可愛い『お人形』に。愛しいA。あなたは私を頼ってでしか依存してでしか生きていけない。ああ、可哀想な子。でも、それがいいのよ。私が独占できるから………うふふふ」
この体じゃ逃げられない。
「大丈夫よ、私がいるわぁ。ずっと、ずーっと可愛がってあ・げ・る。だから、あなたも私から逃げちゃダメよ？」
最初から逃げるなんて選択肢は与えられていないではないか。
Fin
リクエストありがとうございました♪
コーヒー:: コマさん ほのぼの→←ワンコ系女子の飼い方:: 蛇王カイラ
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縁儺 - ダレノモノ？でちょっとヤンデレイラストを思い付いた…(コロナ中の癖に) (2022年9月6日 8時) (
レス) @page40 id: a1a94a6f52 (このIDを非表示/違反報告)
アンデル - ありがとうございます！ (2018年5月19日 16時) (レス) id: 72c08365b0 (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - アンデルさん» 分かりました！続編の方で書かせていただきますね！ (2018年5月18日 20時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
アンデル - リクエストでミッチーのヤンデレお願いします！ (2018年5月18日 20時) (レス) id: 72c08365b0 (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - 狼の歌姫さん» 了解です！！ (2018年5月11日 20時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アロア | 作成日時：2018年4月6日 14時
