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好きだけど:: エンマ大王△ ページ15

あなたのこと、好きだったわ。今も好き。でも、もう、さようなら。
☆★☆

あなたが違う人をとるのなら私は黙って身を引こう。嫌いだと言い聞かせてあなたのことを忘れよう。

私が他の人にとられるならば、あなたのことを嫌いだと言ってはなれよう。


最初に言ったこと。


今回は後者だ。


親の都合で私は見知らぬやつと結婚させられる。大好きな彼とわかれて。

大好きだけど嫌いにならなければならない。

辛いけれどそうしないといけない。


「どうしてそんなに悲しそうにしているのよ」


「……俺はっ……」


彼はなにか言いたそう。いったい、なにが言いたいのかな。気になるけれどあえて聞かない。だって、覚悟が弱まってしまうから。あなたの声を、言葉を聞いてしまうと今すぐにでも彼に抱きしめてもらいたい衝動になる。


それは、ダメだ。

私はあなたのものではなくなる。


嫌なやつに抱きしめられ、名前を呼ばれ、これからを共にしなければならない。


「ありがとう、エンマ。私は幸せだったわ。あなたが私といてくれたこと………あなたとの時間、思い出……全てが私にとって宝物だわ。だから、わかれましょう。私はあなたを嫌いになった」


「言ってることが矛盾してるだろ!」


「………矛盾なんてしていないわ。私は嫌い。それだけよ」


今の声があまりにも酷く冷たいものだったから思わず自分から出たものだと疑ってしまった。



「なぁ、知ってるんだ……Aが結婚することを……無理矢理だろ?」


「……そ………違うわ」


いけない、危うく、本当のことを言いそうになってしまった。ここでバレたら全てが水の泡だ。


「今、そうだと言いかけたな?」


…………ああ、こういうときだけ、なんで鋭いの? それに、こういうときの彼の洞察力はすごい。


「A、教えてくれないか?」


「教えるもなにも私はあなたのことが嫌い。それだけよ。教えるというのは私があなたをどう思ってるかってこと?嫌いよ?」


私はこういうときだけ自分を褒めたくなる。心にも思っていないことをこうやってズケズケと言ってみせる。


「納得いかねぇ!!」


「納得いかなくても事実なの。わかれましょ?終わりにしましょう、私達……」


「…………分かった」


__ズキッ


自分の心が痛い。なにを思ってすぐに承諾したのか。さっきまで、わかれることを拒否してたくせに。


エンマは私を残して消えてしまった。


彼がいなくなってから私はずっと泣き続けた。

Fin

光の存在:: 影オロチ△→←兄は誰だ?乙女に!?:: 天野ケータwithジバニャン ギャグ的な



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縁儺 - ダレノモノ?でちょっとヤンデレイラストを思い付いた…(コロナ中の癖に) (2022年9月6日 8時) (レス) @page40 id: a1a94a6f52 (このIDを非表示/違反報告)
アンデル - ありがとうございます! (2018年5月19日 16時) (レス) id: 72c08365b0 (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - アンデルさん» 分かりました!続編の方で書かせていただきますね! (2018年5月18日 20時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
アンデル - リクエストでミッチーのヤンデレお願いします! (2018年5月18日 20時) (レス) id: 72c08365b0 (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - 狼の歌姫さん» 了解です!! (2018年5月11日 20時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アロア | 作成日時:2018年4月6日 14時

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