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信じて待つ:: 蛇王カイラ△ ページ49

「か、カイラ。ごめんさい!!もう二度とこんなことをしません!だから許してください……」


「またか?その言葉は何回目だ?そろそろ聞きあきたぞ?」


「ごめんなさい、ごめんなさい……」


「A、謝るな」


「………へ?」


「謝っても意味がないからな」


その瞬間、カイラは持っていた果物ナイフで私の太腿をスーッと撫でるように滑らせる。


「つっ……」


「……クククッ……その表情……たまらないな。次はどんな顔を見せてくれるんだ?私が一番好きな顔は痛みに耐えて歪んでいるその顔だ。もっと、私に見せてくれ?」


今度はナイフをグサッと刺す。


「あっ!?うぅ……ぐ……」

頑張って痛みに耐える。じゃないともっと痛くされる。


カイラは私の太腿から流れる鮮血を指でとり舐める。


「ああ、Aは私のものだ。こうやって、血を舐めるだけで自分にAが取り込まれる。大好きだ……A。そして、その顔は本当に最高だ」


「さいっ……てい!」


ズキズキと痛む。ナイフは刺されたまま。


痛みに耐えるだけでも精一杯だ。



「………くぅっ…っ!!」


カイラは乱暴にナイフをぬくと床にそれを投げ捨てた。


「Aは私のことが大好きだろ?」


痛すぎて返事ができない。


「痛くてできないか。まぁ、いい」


ククッと笑いながらカイラは私の首にある傷を触る。


「Aを傷つけることで私のものだと思える。実感できる。証明できる。Aは私のものだ。誰にも渡さない」


そのあとも呪文のようになにかブツブツ言っている。正直、彼は頭が可笑しいと思う。


首以外にも傷はつけられたが彼のお気に入りは首の傷らしい。


「この首の傷はまるで首輪のようだ。永遠に私から逃げられないことを物語っているみたいだ」


だから、お気に入りなのか。


「こんなことして………楽しいの!?」


もう、嫌だ。私はあの頃のカイラに戻ってほしい。優しくてあたたかくて、頼りがいのある自慢の彼に。


「A、私は最初に言ったはずだ。私は嫉妬深いから気をつけろと。それを守らなかったのは誰だ?」


「でもこんなことは……!」


「関係ない。……Aは私にだけ見られていればいい。私とだけ言葉を交わせばいい。私とだけ生きていればいい。誰とも関わるな」


「……っ……変わってしまった」


私はカイラのことが大好きだ。だから、もとに戻ることを信じて待っている。

Fin

リクエストありがとうございました!

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アロア(プロフ) - 愛鬼さん» 大丈夫ですよ〜♪♪更新は人それぞれのスピードですから(*^▽^*) (2018年6月9日 13時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
愛鬼 - 最近サボってごめんなさい。 (2018年6月9日 12時) (レス) id: 5abad0e674 (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - 狼の歌姫さん» 五月ですね!ありがとうございます!! (2018年4月6日 21時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
狼の歌姫(プロフ) - 大丈夫です。頑張ってください。 (2018年4月6日 21時) (レス) id: aaa26940b9 (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - 狼の歌姫さん» 分かりました(*^▽^*)質問いいですか?四月の月イベではなく五月ですよね……?すみません!理解力がなくて!! (2018年4月6日 21時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アロア | 作成日時:2018年1月2日 16時

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