信じて待つ:: 蛇王カイラ△ ページ48
私は優しく私を包み込んでくれるあなたが大好きでした。でも、今はあなたのことが苦手なの。
あなたのぬくもりだけで私は嬉しくて、なのに、なにが気に入らなかったのでしょうか?
私は大好きなのに。
私のことを嫌いになったの?
それは違うかな。だって、あなたは私のことを好きだ、愛してるって言うから。
けど、それでも私をそう言いながら傷つけるのはなんで?
私は信じて待ってるよ。
☆★☆
「か、カイラ……お、おは、おはよう」
ちゃんと笑えてるかな。どうしよう。声が震えてしまった。
「ああ、おはよう。それと、どうしてビクついている。私が………こわいか?」
私は慌てて首を横に大きく振る。
「まぁ、いい」
カイラは私に近づくとそっと頬を撫でながら、優しく微笑む。
「大好きだぞ、A」
カイラは頭をまた優しく撫でた。
目が合うと私のことを愛しそうに見つめてくる。
この行動は普通と感じるのに拒絶反応を起こすかのように私の手はカイラの手をパシッとはたいた。
「………A」
いつもよりトーンが低くなった声。
思わず目をそらした。
「A、私に反抗するつもりか?」
「う、ううん、そんなことないよ!」
だってカイラのこと大好きだもん。
「じゃあ、なぜ手をはたく?」
「……それはッ!!……それはわざとじゃないんです」
「はぁー、どう落とし前をつけてくれる。おかげで手がこんなにも赤くなったぞ」
あなたが私を傷つけるよりはよっぽど軽傷だと思うけどね。
頭の中ではこんな反抗的な言葉が並べられる。
「これは………躾ないといけないなぁ?」
「ひっ!!」
嫌だ、嫌だ嫌だ………嫌だ嫌だ嫌だ!!
「さぁ、こっちに来い」
ガシッと腕を掴まれそのまま椅子の方へと連れていかれる。
「座れ」
冷たい目で私を見る。さっきまでの愛しいという感情をまるで感じない。
カイラにビクビクしながら言うとおりにする。
椅子に座るとそこからは恐怖であまり周りに意識がなく気づいたら椅子ごと紐で縛られていた。
いったい、これからなにをされるのだろうか。
こわい……こわいこわいこわこわい……。
「さァ………A」
カイラは紐で縛ったあと確かいなかったはずなのにいつの間にか私の目の前で立っていた。
「………A、私は大好きだぞ?貴様のことを愛しすぎて……殺したいぐらいだ」
私の目の前でちらつくのは果物ナイフ。
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アロア(プロフ) - 愛鬼さん» 大丈夫ですよ〜♪♪更新は人それぞれのスピードですから(*^▽^*) (2018年6月9日 13時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
愛鬼 - 最近サボってごめんなさい。 (2018年6月9日 12時) (レス) id: 5abad0e674 (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - 狼の歌姫さん» 五月ですね!ありがとうございます!! (2018年4月6日 21時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
狼の歌姫(プロフ) - 大丈夫です。頑張ってください。 (2018年4月6日 21時) (レス) id: aaa26940b9 (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - 狼の歌姫さん» 分かりました(*^▽^*)質問いいですか?四月の月イベではなく五月ですよね……?すみません!理解力がなくて!! (2018年4月6日 21時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アロア | 作成日時:2018年1月2日 16時