とらわれたのは命:: 蛇王カイラ△ ページ5
私はようやく手にいれた。
もっとも愛しいと思っていたヤツを。
そいつはもしかしたら私を好きではなかったかもしれない。そう考えるだけで嫌だった。
支配したい……自分のものにしたい……自分だけ見てほしい。
私のなかで黒いものが渦巻いていた。
Aの全ては私のものでAの声や瞳、……頭の上から爪先まで私のもの。
Aは華奢な女だ。生きているだけで美しいヤツだ。いろんなヤツを魅了してしまう。拐われることもあった。
生きていることさえ罪であるかもしれない。
だから、私が守らないといけない。
けれど、……Aが私に仕えるメイドとなってもエンマ、エンマと……エンマのことばかり話していた。
それが気に入らなかった。
だから、エンマの話をしてきたときは冷たい態度をとった。
そのときの悲しげな顔が今も忘れられない。むしろ最高だと思った。
私はいろんなAが好きなのだと分かった。笑った顔も泣き顔も全てが全て愛しい。
だから、自分のものにしたいのだ。
「私のA」
抱きしめればAの心臓の音が聞こえる。普通よりはやい。
「カイラ様」
Aが甘えた声で私を呼んだ。顔は見えないのが残念だがそれでも私にだけ向けられる声。それだけでも満足だ。優越感にひたれる。
A……殺したいくらいに愛しい女。
もし、他のヤツを見たならばその瞳をとってしまう。その声で他のヤツの名前を呼んだら二度と声が出ないようにしてしまう。
他のヤツを好きになったら……
そのドクドクと音をたてている塊の動きを止めてしまおう。
だから、Aは私を愛すしかないのだ。
「…フッ……」
喜びが溢れてきた。
「どうしたんですか?カイラ様」
私はそのままAを押し倒した。そして、近くにあった黒い布で目を隠す。
「か……カイラ様」
「心配するな。大丈夫だ」
私はAが逃げられないように抵抗できないように手と足を縛った。
一旦はなれ、上から見下ろすように見ると顔を赤くしてそそられる格好をしている姿を見るといじめたくなった。
「ククッ……かわいそうなヤツ。私に目をつけられて……」
私は彼女の唇を奪い、角度を変えて深くした。
はなれれば銀の糸で繋がりやがてプツンと切れた。
Aの顔は真っ赤になっていた。
「絶対逃がさない」
私が捕らえたものは愛しいものの命。
Fin
カイラになってるか分かりません……(^_^;)
リクエストありがとうございました!
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アロア(プロフ) - 愛鬼さん» 大丈夫ですよ〜♪♪更新は人それぞれのスピードですから(*^▽^*) (2018年6月9日 13時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
愛鬼 - 最近サボってごめんなさい。 (2018年6月9日 12時) (レス) id: 5abad0e674 (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - 狼の歌姫さん» 五月ですね!ありがとうございます!! (2018年4月6日 21時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
狼の歌姫(プロフ) - 大丈夫です。頑張ってください。 (2018年4月6日 21時) (レス) id: aaa26940b9 (このIDを非表示/違反報告)
アロア(プロフ) - 狼の歌姫さん» 分かりました(*^▽^*)質問いいですか?四月の月イベではなく五月ですよね……?すみません!理解力がなくて!! (2018年4月6日 21時) (レス) id: dbf84190b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アロア | 作成日時:2018年1月2日 16時