空二十四日目 ページ24
「ちょっと待って……!」
わたしの声が届いているのかいないのか、にごうさんの妹さんらしき子は止まる気配はなく、むしろスピードを上げている気すらする。
それでもその子は段々ペースが落ちていって、とうとう体力勝ちして手首を掴んだ。
「な……何、ざまあみろって、言いにきたわけ?」
流石に疲れたのか、こちらを睨みつける彼女の目にはあまり力がこもっていない気がする。
「そういうわけじゃ、」
そうでしょ、ねえそうなんでしょ。
わたしの言葉を遮るように放った言葉が、鋭いナイフのようにぐさぐさと刺さる。
「笑えばいいよ。殴ればいいじゃん。そうじゃないならほっといて。わたしのことなんか、何一つ知らないくせに」
数秒の沈黙に、どうしたらいいのかと下を見て。
そして、ままよと彼女に抱きついた。
「〜っ!」
一瞬、殴られると思ったのか、彼女の体がびくりと強ばり、それは抱きついても数秒の間とけなかった。
「ちょ……っと、何してんの!?離してよ!!」
やっと状況を把握した彼女が、わたしの腕をぐいぐいと押す。
それでもわたしは、離れなかった。
「にごうさ……あなたのお姉さんは、もう大丈夫だよもう車椅子がなくても移動できるし、病気で突然倒れることもない」
もうあなたに頼らなくてもいいんだよ。そう言うと彼女は、切れ長の目を見開いてこちらを見つめてから、くしゃりと顔を歪めたかと思うと、
「ぅ……わああああん!!」
というひしゃげた声と共に、ぼろぼろっ、と涙を流した。
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作者です
更新非常に遅れてすみません……反省してます……
一応言い訳させて頂くとちょっとした理由があって、なぜかアカウントとスマホの連携が外れちゃってですね、更新できねーってなってたんですね
でもふと気づいたんです
あれこれパスワードで更新できるんじゃね……?ってことに……!
つまり原因は作者のバカですごめんなさい
ひゃあ……石投げないでくださいすみません
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ねこる。 - えるさん» コメントありがとうございます!わたしの小説で心が透明になるだなんて嬉しい限りです…。もっと色々な表現ができるよう頑張ります! (2021年10月26日 7時) (レス) id: b433a40741 (このIDを非表示/違反報告)
ねこる。 - まめふなさん» ありがとうございます!レス遅れてすみません…。お話素敵って言ってもらえて嬉しいです!頑張ってラストまで書きます! (2021年10月26日 7時) (レス) id: b433a40741 (このIDを非表示/違反報告)
える - なんか単純に綺麗って言葉が出てきました。空の美しい描写、主人公さんたちの感情表現の書き方が綺麗だと思いました。このお話を読んでる間は心が透明になってる感じでした。作者様の書き方尊敬致します。 (2021年10月17日 7時) (レス) @page27 id: cbb903ca6b (このIDを非表示/違反報告)
ねこる。 - 丙ののののさん» コメントありがとうございます!空の描写はめちゃめちゃ時間かけたので、そう言ってもらえると嬉しいです…。今後も感激してもらえるよう頑張ります! (2021年8月16日 8時) (レス) id: 035a026afe (このIDを非表示/違反報告)
丙のののの(プロフ) - 1話目を読み終えたところなのですが…これは…空の描写が美しすぎますね…!くどくないのに美しい情景が伝わる描写…占ツクで初めて見つけました。感激! (2021年8月15日 22時) (レス) id: 4482ed7f20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねこる。 | 作成日時:2020年6月5日 8時