デート ページ4
【Aside】
玲於「…なんでここなの。」
なぜ、と言わんばかりに
玲於くんの眉間に
シワがよってる。
太陽の光が燦々と降り注ぐ
都内にある百貨店の屋上広場。
木製の遊具や
人工芝がひいてあることから
子供連れの家族で賑わっていて
そのすみっこにあるベンチに
場違いなあたしたちが座っていた。
…さすがに、まずかったかな。
こわくて玲於くんの顔が見れない。
『…えっと、
まだお昼間なのに家はどうかと思いまして。』
玲於「お昼だからこそ家でいいじゃん。
その言い方だと
俺たち夜に家でなんかしてるみたいに聞こえるけど。」
『っちが、…ご、ごめんなさい。』
玲於「ふ、うそうそ冗談。
やめてよそんな顔まっかにすんの。」
はずかしい。
自分でもわかるくらい顔が熱くて
思わず下を向く。
いつも玲於くんが家に来る時って
晩ごはんのときだったし
今日はお昼を一緒に食べるわけでもないから
家に来てもらうのもな…、って思ってただけなのに。
自分の軽率な発言を後悔する。
玲於「にしてもなんでここなわけ。
カフェとか公園とかあったでしょ。」
『あ。えと、
たまにはこういう場所で
癒されるのもいいかなと思って。』
「ふーん。」て納得してない様子の玲於くんが
さっき買ったアイスティーをストローで
ちゅうっと吸ってる。
だって、なんか今は
2人きりの空間に耐えられなくて。
できるだけ静かじゃなくて
人が周りにたくさんいて
でもファンの人にバレないところって考えたら
小さな子供しかいないこの場所しか
思い浮かばなかった。
玲於「元気してた？」
『あ、はい。
玲於くんも、あのあと大丈夫でしたか？』
玲於「あのあと？」
『急に呼び出されたみたいだったので。
鍵がなんとか…。』
玲於「あーあれね。うん大丈夫。
てか、電話してきた本人が持ってた。」
『そうだったんですか。』
玲於「まじふざけんなって感じだよね。
でもそのあとがさらに最悪で…、」
そこまで言って
何か思い出したように玲於くんが口籠る。
…なにかあったのかな。
玲於「…まぁそれはいいんだけど。
Aちゃんがせっかく作ってくれたのに
ごはんも残しちゃったし。ごめんね。」
『気にしないでください。
またいつでも作ります。』
玲於「え。ほんと。」
玲於くんがぱっと顔をあげて
サングラスの向こうの瞳が見えた。
…あ。
しまった。
そんなこと言ったらあたしがまた
家に誘ってるみたいだ。
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ここ丸 - 続き気になりすぎて夜も寝れないです！！お時間あれば続き作って欲しいです！お話おもしろかったです (12月11日 0時) (
レス) @page28 id: 567dedf7ba (このIDを非表示/違反報告)
小野 - うわ！！完結ですか？その後のふたりが気になります！！また機会があればエピローグみたいなのお願いします！ (11月30日 0時) (レス) @page28 id: b52f40c2b8 (このIDを非表示/違反報告)
あお - 素敵なお話をありがとうございました！！ (10月24日 13時) (レス) @page28 id: 185df01673 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴなたまご | 作成日時：2023年10月11日 20時
