玲於end�� ページ12
【Aside】
『メイ、やっぱ帰ろうよ。』
メイ「何言ってんのここまで来て。
ついでに玲於にも最後の挨拶できるじゃん。」
ねっ、て言って
ほろ酔いのメイがあのbarへ入って行く。
まずい。
まずいまずいまずい。
昨日、来たばっかりなのに。
本人に聞きに行くって…、
冗談でしょって思ったけどメイは本気で。
止めるあたしを振り切って歩き出して
…来てしまった。
帰るわけにいかないし。
…どうかいませんように。
そう願いながら憂鬱な気持ちで中に入った。
メイ「あれ？佐野玲於いないんですか？」
先に入ったメイが、カウンター越しにバーテンダーさんに話しかけてた。
お店の人は、すみませんって感じの対応してて。
「なあんだ。」ってメイは残念そう。
よかった。佐野くん、お休みなんだ。
ふと、メイと話してたバーテンダーさんと目が合う。
…あ。
昨日も会った。
確かこの人がマスターだ。
マスターも気づいたみたいであたしに軽く会釈をして、
あたしもぺこりと軽く頭を下げると
メイの隣の席に座った。
『あ…、メイ、これ。』
メイ「え？あ、玲於にもらった花？」
こくこくと頷きながら指差したのは
カウンターに並べられてた花たち。
昨日、佐野くんにもらった花。
きっと佐野くんはここから何本かとって花束を作ってくれたんだ。
メイ「知らないなぁ…。
すみません、これなんて名前の花ですか？」
それに気づいたマスターが
花を一瞥して「ああ、」って微笑む。
「これは姫金魚草です。別名リナリア。」
『リナリア…？』
どこかで聞いた名前に首を傾げてると、
「この店と同じ名前ですよ。」
あ、そっか。
だから飾ってあるのかな。
『かわいいお花ですね。』
「でしょ。僕の大好きな花でね。
見た目だけじゃなくて花言葉もかわいいんですよ。」
『へえ。なんていうんですか？』
すると
あたしに向かって意味深に微笑むと
自分の口元に人差し指をあてた。
「“この恋に、気づいて”。」
…え？
メイ「へー。前来たときはなかったのに。
何かのお祝いですか？」
「え。ああ、まあ。」
マスターが少し気まずそうに言葉を濁して
あたしを一瞥すると目を伏せた。
なんだったんだろう、今の。
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まぁ(プロフ) - ぴなたまごさん、完結おめでとうございます！そしてお疲れ様でした。私はぴなたまごさんの玲於君が本当に大好きなので、また気持ちと時間に余裕が出来たら新しいお話で玲於君を書いていただけたら嬉しいです！今回もグッとくるお話、ありがとうございました！ (2018年6月15日 16時) (
レス) id: 3f78a71996 (このIDを非表示/違反報告)
蛍(プロフ) - とてもいい作品でした(T^T*) (2018年6月12日 20時) (レス) id: 527ff0df55 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴなたまご | 作成日時：2018年6月5日 20時
